しゅくはくけんしゅう ページ4
*
入学式からしばらくがたち、私はクラスに無事馴染めてきた。まあ、馴染めたは“クラス”であり、“クラスメート”には馴染めてないが。いい人であれば誰でもいいから仲良くなりたい。そうしないと、三年間ボッチになってしまう。それだけは避けたいところだ。
実は今はバスの中にいる。宿泊研修施設、“少年の森”に向かっている。"少年"だったら"少女"はどうなるのかとひねくれた事を考えながら私は過ごした。
流れる風景を眺めること早2時間。着いた。もうだるい。帰りたいなぁ……。
*♪*♪*♪*♪*
着いてからはまず、荷物を置いて入所式。先生の話は長くて面白くない。だから私は聞いている振りして聞かない。真面目な振りをしているが私が真面目な訳がない。幸い後ろから二番目の席だからあまり先生の目はこない。一番後ろだったら来たかもしれないけど、二番目。ちょうど良い。
辺りを見回すと、ワクワクしてる人や、怠そうな人。すごく目が輝いてる人もいる。小学生みたい。
私は趣味の人間観察に目を輝かせながら入所式を終えた。
*♪*♪*♪*
初日はいきなり植物観察。班ごとに別れて大自然へ迷子になりに行く自×行為のプログラム……じゃなくて、植物観察。うん、植物観察。
あーあ、友達できないかなぁ。自分から行かないと無理なのかな、やっぱり。うわぁ、面倒。
地図を見ながら進んで20分ほどたち、私たちの班は吊り橋の手前にきた。吊り橋かぁ……おもしろそ。やった。吊り橋では、男子たちが揺らして、女子を脅している。……ちゃんと悲鳴を上げてるところが気に障る。馬鹿じゃないの、どっちも。おっと、こんな事言ったらただのやばい奴。心に留め置かないとね。
開始から1時間が経過。見つけた植物は全体の2分の1程度。残り30分なのにやばい。こっこういうときは協力だよねっ!
「ねっねえねえ!この花__白いキキョウ__何処に咲いてるかなぁ?見た?」
頑張って近くにいた女の子に話しかける。見た目が、常にクラスの中心にいたいよね系女子ではなく、別にグループとか面倒だからどうでもいいじゃん系女子だから私に合ってる。上手くいけっ、そして友達になろうっ!とか思いつつ考えてる様に見える彼女の返答を待つ。すると、
「えーっと、あの辺り……ほら、あのー左の道……あっ蝶__シジミチョウ__が飛んでるところ。」
とても詳しく教えてくれた。えっと誰だっけ?確か彼女は……
「「岡本千尋」」
「......え?」
続く お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←はしっこ
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみっこ - 紗奈さん» 褒めていただきありがとうございます!自分も皆さんも満足出来る小説を目指して頑張ります! (2017年5月1日 11時) (レス) id: 5008a6d137 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈 - すごく文章が優しくて読みやすいです!続き待ってます! (2017年5月1日 6時) (レス) id: 1242ed46f4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:すみっこ | 作成日時:2017年3月23日 19時