藤の花 ページ30
待ち時間〜
『二人はどうです?』
照「あぁよく働いてくれるよ。
やりゃあ出来るのにねェ…なんでAを落とすなんて馬鹿な真似したンかね…?」
『あはは…』
二人の起こした事件は“他所者の私を嫌って使われて無い小屋の穴に落とした”という所で止まっている。
鬼とは無関係、鬼の事も人を喰う特殊な焔人だったという事で済まされた。
照「やっぱ何事も根性だよ!
心配しなくても、あの子らの家の事は聞いた。
ウチは幸い焔人の被害も無かったし、今の内にそんな親ならん様にしっかり性根叩き直してやらんとね!!」
『二人のこと、宜しくお願いします(苦笑)』
照ちゃんは笑顔で頷いてくれた
お婆ちゃんも、お爺ちゃんを亡くして心配だったけれど、元気に店先に立っているし改装して忙しくなっただろうから安心だ。
慶「Aさん!!桜餅です!」
「Aさん!」
『ありがとう。綾子ちゃん久しぶり!』
綾「はいっ!
あ、あの…これ試作中なんですけど、食べてください!!」
渡されたのは可愛らしい和菓子
『わぁっ!凄い!これ、藤の花でしょう!!』
藤色の生菓子には薄く緑のツルと立体的に花が細かく描かれていて、とても繊細な作品
綾「は、はい…!!入れ物はAさんの羽織のイメージから作ったんです!」
いめーじ。
印象、みたいな感じだったよね?
…片仮名慣れないね。
『この羽織を…ありがとう。
師範からもらった大切な物だから、これが私の印象になってるなら嬉しいな』
夢の呼吸を模した羽織
『んむ、美味しい…!』
味もこの店独特の餡。これぞ職人技…!!
綾「((0(*' '*)0))パタパタ」
おぉ…無言だけど喜んでる。
照「ちょっとは成長しただろ?慶の方もそれなりに出来るし、物覚えが良いから経営者として働ける。この子らは将来有望だよ」
『それは良かったです。まだ二人とも若いもの。色んなことできる内にしてかなきゃ。
…それじゃ、また今度食べに来ます』
照「なーに言ってンだい!アンタも若いんだから色んなこと経験して、色恋ネタの一つや二つ今度聞かせなさいよ!!」
『……はい』
色恋、か。
鬼狩りの私にとっては縁のない話だ。
『それでは』
__振り返ったほんの一瞬、
私は、目の前の景色が白黒に見えたような気がした。
.
その背中を見送る女はスッと目を細め、先の作り笑いを思い浮かべた。
照「ありゃ、随分と重症だねェ…」
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イチゴミルク(プロフ) - 受験頑張って下さい!!それと,この作品本当に好きで,とっても面白いので出来る時に更新頑張って下さい!!!応援してます〜! (2021年9月14日 19時) (レス) id: 9f32c5ebed (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 受験お疲れ様でした?小説の続きも頑張ってください (2021年3月17日 6時) (レス) id: 30a8cc87a9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 私も受験生なので頑張ってください (2021年2月13日 9時) (レス) id: 30a8cc87a9 (このIDを非表示/違反報告)
あおり(プロフ) - 私も頑張りますので! (2020年11月20日 7時) (レス) id: a183b3bfa3 (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - あおりさん» うっ、合否…ハイ。良かったらお伝えします…ハイ。頑張る (2020年11月20日 7時) (レス) id: 6412d0e74c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:闇月 x他1人 | 作成日時:2020年8月4日 8時