狐と対面 ページ8
言い切った直後の事だった
『なるほど。来る瞬間を間違えたかな?
いやぁ失礼!あっはっは!』
突然、僕が開いたままにしていた入り口から、女の人の声がした
僕の声よりも、さらに元気な笑い声。
扉の前には、綺麗な長い黒髪を靡かせ高笑いをする女の人
茶色の麻の葉模様の着物の上に、深い青の蝶と花の柄がついた着物を着ている
いや、その人の何よりの特徴は…
秘書「__なっ、はぁ!?貴方はッ今度は何ですか!また面接の人ですか!?
…な、何を怖い顔してるんですか福沢さん。
折角ですから、この少年とそこの女性を外に出して下さいよ!何なら追加契約として報酬も上乗せ致s」『おや?』
首を傾げて固まっていた秘書が動き出し、沢山の言い訳を並べる。
と、それに被せて女の人が喋り出した
『僕は外に落ちてきたこの五枚の紙を届けに来ただけなのだけれど、それを問答無用で追い出すのは可笑しいと思わないのかい?
そうか君は、人間の親切を仇で返すのか』
目が。
その女の人は、終始笑顔だった
しかし決定的に違った事がある。
最後に言葉を発したときの”目”
彼女は綺麗な金色に輝く目をしていた。
その”目”は秘書さんを射貫くように見ていて、僕はその目に、訳も判らず恐怖を感じていた
秘書「ヒッ!………(ガクブル」
「…」
おじさんはおじさんで、この状況で今更何か考え事をしていた
え。この女の人どうにか出来るのおじさんだけだと思うんだけど!
あの人さっきから何してんのホント!
『…まあ良い。
…そこの少年!そこまで凝視されると僕に穴が開いてしまうじゃないか。何かあるなら言ってもいいんだよ』
乱歩「え、と」
突然で少し言葉が出て来なかったけれど
さっきまで冷たい目をしていた彼女は、優しく僕を見ていた
大人はよく判らない
でもこの人は、さらによく判らない。
大人の“判らない”とはまた違う、何か別の…
『そこのしょッ……青年?も、さっきからそうやって考え込んでいないで、話に混ざれば良い』
「…若しや、私のことを云ったのか?」
漸くおじさんが口を開いた
…青年には見えない歳だと思う。あのおじさん、二十代なんてとうに超えてると思うけど。
「…ふむ。(私はおじさんでも青年でも無いと思うのだが…)
……少年。
犯人はそこの殺し屋ではない、という主張は判らぬでもない」
おじさんは口を開いたと思えば、真剣な顔で「指紋が〜」っておかしな質問をしてきた
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R−アル−(プロフ) - ・・・・最ッッ高・・・・・ 此れはヤバい、語彙力が逝く・・・!! (2020年5月15日 11時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
R−アル−(プロフ) - 一気読みして来ました、最ッッ高でした!!続き楽しみにしてます! (2020年5月13日 2時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:闇月 x他1人 | 作成日時:2020年4月25日 2時