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狐と夢(小説・探偵社設立秘話のネタバレ。暫く続くので見たくない人は『狐とその後』まですっ飛ばしてね!) ページ6

過去編のため、ネタバレ&改変あり。


乱歩side

…昔の夢を見た。

十三年前の、僕が社長…福沢さんと出会うきっかけの事件。



よく晴れた風の強い日だった
____________________

「たのもう!」


僕が13歳のとき、ある会社の社長さんに活動認定書を貰いに行ったんだ。



あの時はまだ幼かった

大人はなんで、分かりきったことを一々言うんだろうって思ってた

自分が普通だって…そう思ってたから。



社長室の中を見回せば一目で何があったか判った

隣室の扉のところには無口なおじさん

僕のいる部屋では無意味に書類を積み重ねて、時間を引き延ばしている秘書さん



この会社の社長が殺された。



社長さんが殺されて僕の面接が中止になったことも、秘書さんがした事もしようとしている事も、おじさんがどんな人で何しに来たのかも、

僕には判っていた。

でも、その意味は判らなかった。

秘書「君は…何なのですか!凶事の後であろうとなかろうと、ここは社長室。関係者以外の立ち入りは禁止です!」

乱歩「其れは知ってる。でも僕、関係者だから。今日面接だって聞いてきたから。僕見たら判るでしょそんくらい」

秘書は間抜けな顔をする


乱歩「はあーこんなに散らかしちゃって。いくら部屋を調べられたくないからって…

ほんと大人って不可解だよ。世の中は不可解に満ちている!」

秘書「い…意味不明なことを云わないで下さい!」

秘書は声を裏返して叫ぶ


秘書「君がここに来た理由は判りました。
しかし今我が社はそんな場合ではありません!社長が殺し屋の凶手に斃れたのです。従って面接は中止。
私は被疑者引き渡し時間、いわゆるヨンパチまでにこの書類の欠如を発見し当局に報告せねばならないのです。

さあ、一刻も早くお引き取り下さい。さあ、さあ」


乱歩「だからそれは知ってるったら」


この人凄く焦ってて、よく喋るなぁと思った


乱歩「見たら判ることをどうして一々云うのかな?僕が来たのは面接の活動認定書を貰うためだよ。判ってるでしょ?」

早くして欲しい。


乱歩「この中に多分あるんじゃないかなと思うんだけど…面倒だなぁ。ねぇ秘書さん、この無意味な書類、ぺっぺと退けちゃっていい?」

百枚近い書面の束
室内を見回して足下の書類を摘まみ上げる


秘書「この並べ方そのものが、犯人の狙いを看破するための重要な方法論(メソドロジイ)なのです。これは私の他には誰にも…」

乱歩「へぇ〜」


面倒くさい

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R−アル−(プロフ) - ・・・・最ッッ高・・・・・ 此れはヤバい、語彙力が逝く・・・!! (2020年5月15日 11時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
R−アル−(プロフ) - 一気読みして来ました、最ッッ高でした!!続き楽しみにしてます! (2020年5月13日 2時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:闇月 x他1人 | 作成日時:2020年4月25日 2時

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