狐と醜い過去 ページ29
バケモノ＿＿化け物？
＿何故お前達人間にそう云われなければならないのだ。
生き物は、皆等しく自分の子を守る。
喧嘩をしてぶつかり合う事も、種の本能で戦う事もあるだろう。
だが皆、それは子孫繁栄のための行為、生存のための行為なのだ。
しかし
お前達の”同族を
それがどれだけ醜い行為か解っていないのか。
その行為の先に何も無いと知りながら、何故他に頼り、自ら行動を起こさない？
その頭は何のためにあるのか。
＿＿いやｯ離してよ!!助けて、誰か！
不意に聞こえたその声に、意識を戻す。
贄とされた少女だろう
全身がぼろぼろになりながらも尚、抗う。
｢＿巨大な狐だ!!この化け物のせいだ!だから雨が降らないんだ!!｣
｢そうだ！うちの処だけ田が伸びないのもそのせいだ!!｣
そうだ、そうだと、共鳴するように鳴く。
…五月蝿い。
『勝手に祭り上げておいて、吠えるのか人間』
｢松明を投げろ、追い払え!!｣
畏れ、怯え、憎しみ、怒り…
何故その目を僕に向けているのだ。
何故愚かなのだ。
『＿我にその汚い目を向けるな』
青い炎が燃える
一呼吸の間に、村人は死んだ。
叫び声を上げる間もなく、皆等しく死を見た。
｢ぁｯ…｣
『少女、生きているのか』
呆然。少女は目の前の光景に絶句していた。
『？＿＿無理もない、のか？』
顎に手を当てて考える素振りをする
｢ﾊｯ!＿ぁ、お、お狐様!!｣
目の前の非現実から意識を戻した少女は、縋るように僕を見た。
『何だ？』
｢妹をｯ妹を助けて下さい!!｣
また、縋る。その目は嫌いだ。
『＿好かんな』
｢!!ぅ、ぐｯ…｣
少女の首を絞める。そこに一切の躊躇は無い
｢ｯ…わたし、私で…は、救えな、です、力がｯ…無いのです!＿＿ら…に、あい、つら…ｯに!!｣
＿＿無力。
『なるほどな。自覚はある、か』
｢か、はｯ!…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯ…!!｣
他の奴らより幾分かはマシか。
『それで、何処にいる』
｢ｺﾞﾎｯ…＿＿え｣
『妹とやらは何処だ。気分が変わらぬうちに云え』
茫然と見つめ、少女は慌てて村の中心部だと伝える
『面倒だな、燃やすか』
｢え＿｣
村が燃える。
｢お狐様!!…妹はｯ!!｣
『安心しろ、すぐ戻る』
空から村の中心に向かう。木で作られた階段の上＿つまり祭壇に、少女そっくりの子供がいた
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Ｒ−アル−(プロフ) - ・・・・最ッッ高・・・・・ 此れはヤバい、語彙力が逝く・・・！！ (2020年5月15日 11時) (
レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
Ｒ−アル−(プロフ) - 一気読みして来ました、最ッッ高でした！！続き楽しみにしてます！ (2020年5月13日 2時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：闇月 x他1人 | 作成日時：2020年4月25日 2時
