狐とその後 ページ27
_結局あの後、乱歩君は寝てしまったため、そのまま福沢君の処へ連れて帰るようだった。
彼自身も面倒を見るのに満更でもない様子だったし、これが世にいう結果オーライ、という奴なのだろう
僕はというと…
『_このままだと乱歩君、僕の所まで乗り込んできそうだなぁ』
福沢「どうした?」
『山の中なんて、捜せば見つかっちゃうか…』
福沢「A殿?」
『あ、福沢君、その殿っての止めない?云いづらいでしょ』
福沢「いや、別に…」
『よし、記憶は消させてもらおうか!』
福沢「_は?」
僕は福沢君の背中にいる乱歩君に近づいて、術をかけた
『_楽しい一時をありがとう、乱歩君』
乱歩「ん、…A?」
!
『ふふ、良い夢を』
薄らと目を開けた乱歩君は、ふにゃっと微笑んで、また目を閉じた。
次に目を覚ましたとき、彼は僕のことを忘れているだろう
福沢「…俺はいいのか」
『んー、まあ、大丈夫じゃない?』
福沢「そうか」
くるっと反対を向いて、思い出した様子で再度、福沢君の方を向く
『嗚呼_そうだ福沢君。
__僕をお狐様だと、信じる気になったかい?』
福沢君は少し微笑んで呆れたように云った。
福沢「あぁ、信じざるを得ん」
『そうか。福沢君__後の事は任せたよ〜!』
風と共に、気の抜ける声が響く
そう叫んで狐は、夜の街に消えていった。
福沢「化かされた…訳では無いな。
_面倒事を押し付けられたか」
__今日一日で色々な事があった。
後に残った福沢は、少年を背負い一人苦笑いを溢していた。
____________________
__ということがあったなぁ
未だ寝ている乱歩君の頭を撫でる。
『乱歩君には、記憶の一部が無いなんてすぐ気づいただろうに。莫迦だな僕…』
「でも、お陰でまた僕と会えたんでしょ?」
『そうだけど__って乱歩君!?』
乱歩「やっと思い出せた〜」
『もしや…嗚呼、姿を見せた事が切っ掛けか』
乱歩「ずっと記憶にぽっかりとドーナツみたいな穴が開いてて、変な感じだったんだよ!
あ_そんなこと云ってたらお腹空いてきた〜」
『美味しそうでよかったねぇ』←
乱歩「善くない!全然善くない!!」
『月夜、闇夜__そろそろおやつの時間だよ』
起き上がったばかりでふて腐れてる乱歩君を余所目に、桜の木に話し掛ける。
108人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
R−アル−(プロフ) - ・・・・最ッッ高・・・・・ 此れはヤバい、語彙力が逝く・・・!! (2020年5月15日 11時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
R−アル−(プロフ) - 一気読みして来ました、最ッッ高でした!!続き楽しみにしてます! (2020年5月13日 2時) (レス) id: 5c454f868c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:闇月 x他1人 | 作成日時:2020年4月25日 2時