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時計を見たら23時。
時間の流れを途中からすっかり意識してなくて。
忘れていた。
そろそろお風呂入って寝ないと。

両思いになれたからこそ。お風呂へ一緒に入る事も出来る。だが、さっきの出来事だ。
お互い、心の準備がまだ出来てないので断念。
別々にお風呂へ入ることに。

――
私から先にお風呂へ入らせてくれた紫耀。
お風呂上がり。髪も乾かしたところで、テレビを見ながら紫耀を待つ。
深夜番組を見ながら、彼と恋人同士になれた喜びの余韻に浸っていた。
これからも友達関係の時のように。
自然体な二人でいられますように。そう願いを唱えた。

『お待たせ。待っててくれたんだね。ありがとう。よし、寝ようか』
「紫耀と一緒に寝たかったからね」

ワックスのないさらさらの紫耀の髪の毛。
そしてすっぴんの私。まっさらでより素直でいられそうな気がする。不思議と。
二人でベッドの中へ入る。
私がいざ掛け布団に手をかけた時。それを紫耀に制された。

『...待って。』
「え?、...っ、ひゃっ、」

急に、後ろからぎゅっと抱きしめられて。
うなじ辺りの髪がよけられるのを感じた直後。
紫耀の柔らかい唇が触れる。首筋へ。
ちゅっと小さくリップ音を立てて。

「....んっ、」
『寝る前に。...ぎゅってさせて。A』

甘く掠れた彼の声が、私の脳裏を刺激する。
耳の後ろ。すぐ側で。
こんなに甘い紫耀の声...聞いたことない。
初めて聞いたから。体がじわりと熱くなる。

「紫耀...っ。変な声出ちゃう、」
『可愛い声だよ。我慢しなくていいから』
「...っ、ん、」

彼の腕に、後ろからぎゅっと抱きしめられたまま。首筋へキスを落とされる。
こんな風に自分が求められる事は、久々で。
だからこそ、どきどきしてる。心臓が口から飛び出そうなほど。
愛されてる幸せを肌で感じてる。
紫耀に愛されてる幸せを、この胸で感じてる。

『がっついてごめんな。
本当はこのまま寝かせたくないんだけど。
今日な、どうしてもAを抱けない理由があってな。』
「どうしたの?」
『しばらく彼女いなかったから。今、ゴムが無くて。さすがに、このまま出来ないからさ』
「そりゃ大変。今度、楽しみにしてるね」

少し間が開いて。紫耀が真面目な声で呟いた。

『Aのこと大事にしたいから。
今日は、...キスで我慢する』

また首筋へのキスを再開。
ちゅっと何度も、優しく口付けてくるけれど。
あまりに沢山されると、私の体が疼きそうでまずい。

「...っ、紫耀.....」

3→←唇から伝う彼の愛情



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作者名:若菜 | 作成日時:2017年3月31日 18時

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