痛み、歪みも恋のうち (ページ41)

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お互い感じる安心感ページ41

スーパーから帰宅後。
紫耀くんと一緒に選んだコメディ映画のDVDを観て。他愛ない話をしながら、のんびり過ごした。
あっという間に日も暮れて、夕食の時間。
せっかく泊まらせて貰ってるから。
一緒にご飯を作った。
しゃけのムニエル、きゅうりとパプリカのサラダ、かき玉汁を。

『...かき玉汁美味しいな。だしがきいてて。
Aが作ったやつ』
「良かった。美味しいと思って貰えて」

かき玉汁。簡単レシピの一つではあるけども。
やっぱり褒めて貰えると嬉しい。
紫耀くんの笑顔にほっこりと和む。

「紫耀くんが作ってくれたしゃけのムニエルも、すごく美味しいよ」
『え、めっちゃ嬉しい。良かった』

紫耀くんの手料理は、昨夜のカレーに引き続き、
とっても美味しい。
他にも色んな手料理を食べてみたいなって。
欲張りになる。

『Aと一緒にご飯食べるの、すごくホッとする』
「本当に？嬉しいな」
『ホッとするし楽しい。...これからも一緒に食べれるといいな』
「紫耀くん...。」

私も紫耀くんとこうして一緒にご飯を食べるの、すごくホッとする。
楽しくて、何より穏やかな気持ちでいられるんだ。
紫耀くんとこれからも、こんな穏やかな日々を過ごせたら。どれほど幸せだろうか。

夢見てしまう。紫耀くんに片思いしてる私は。
君の彼女になれたら、どれほど幸せだろうかと。

「紫耀くんと同じこと考えてる。私も」
『嬉しい。また一緒にご飯食べような』

一緒にご飯を食べたり、出かけたりして。
そして、キスしたり抱き合ったり。
派手なことをしたい訳じゃない。大きな刺激はいらない。普通の日常で充分。

その隣にいる人は、紫耀くんが良い。

―――
ご飯を食べ終わって。お皿は私が洗うよと、紫耀くんに伝えた。泊めてくれるお礼もかねて。
その間、紫耀くんにはゆっくり休んで貰うことに。

『ありがとうな。お皿洗い、めっちゃ助かったよ。ソファ暖めておいた(笑)』
「本当だ。暖かい(笑)ありがとう」

大人っぽい綺麗な顔立ちとは裏腹に、お茶目なとこも可愛らしい。
それから紫耀くんは、温かいお茶を持ってきてくれた。
ソファへ二人で並んで腰掛ける。

『落ち着く。Aが隣にいるの』
「嬉しい。私も紫耀くんと一緒にいるとね、安心するの」
『えへへ。嬉しい。これからも安心感を提供するよ』

癒される。柔らかい笑顔に。
目を細めて笑う。その笑顔も大好きなの。
一瞬、間があって。紫耀くんが呟いた。