騎士Aのお姫様【Knight A】２

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千香side

｢誰からも求められてない自分なんて大嫌い｣
そう言ってAちゃんは自分の意見を締めくくった。
聞き出してはみたけど、辞める辞めない問題はAちゃん本人ではなく周りの人が決めることっぽい。メンバーが頑張って縛りつけようとしてるのは無理してるように見えて逆効果ってか。


千香｢あ、ちょっと電話。ごめん抜けるね｣


あ｢分かった！｣


杏｢じゃあAちゃんと女子トークして待ってるね｣


千香｢OK｣


杏ちゃんには話通してあるので、別室でミュート解除する。ゴミカスクズ男共は何を言うのか。


千香｢ほら聞き出してやったけど｣


ばぁう『とりあえず準備してた監○部屋使わなくてよさそう』


千香｢何してんねん｣


てると『逆効果だったのかぁ…』


千香｢逆に聞くけどなんでそんなにグループに置いときたいわけ？｣


ばぁう『そんなの縛り付けておく理由なくなるから一択じゃん！！』


千香｢もうお前らに協力しない｣


ばぁう『違うって！！だって、あいつ、一緒にいてくれないし、何かあったら俺ら以外の人頼るし、今回だって1人で抱えてあっとの所行かれて今は2人と一緒で…』


千香｢なんで頼って欲しいとか縛り付けたいとか思うのかって聞いてる｣


ばぁう『初めて会った時から守りたいって思ったから、俺の目が届く範囲にいて欲しいし、それに元々俺Aのリスナーもしてたから』


千香｢お前執着度合いえぐくね？｣


？｢千香ちゃん…？｣


千香｢え、あ、切る｣


あ｢ばぁうくんの声？｣


千香｢いやぁ、あはは｣


やっべ…と画面の向こうからも聞こえてくるしこっちもやべーわ。
この状況どう対処すればええんや。Aちゃんすごく戸惑ってるじゃん。

いや私も戸惑ってるけど


あ｢なんで？｣


千香｢Aちゃん、あなたの元メンがね、本心聞きだして欲しいって私に依頼してきたの｣


あ｢話し合い、したよ？｣


まひと『いや、あの、違くて』


あ｢まひとくん？｣


まひと『ちゃんと本音が聞きたくて、辞めたいしか言ってくれないから、アンチ怖いとか、Aちゃん本人の理由が聞けなかったから』


あ｢どうしてほしいの｣


まひと『Aちゃんの意見、尊重したくて』


あ｢うん｣


まひと『ちゃんと本音の意見を尊重したいって思って』


あ｢私は求めてくれるところに行くよ｣


まひと『ここじゃダメ？』


あ｢…わかんない｣

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