籠の中の鳥は耐えられない【KnightA】 (ページ3)

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私がまだ小学校に入って間もない頃、偶然学校の授業が早く終わることを伝え忘れていた日があった。

私は迎えの人がいなかったので歩いて帰ろうと校門を出て、そしてよく分からない道に迷い込んだ。

そこで出会ったのがお兄ちゃんたちだ。

？｢まい、ご？｣

あ｢わかんない！！｣

？｢迷子だって、どうする？｣

？｢チャンスだよね｣

？｢そうだね！ねぇお父さんかお母さんに電話して迎えに来てもらうまで遊ぼ！僕たちのとっておきの遊び場があるんだ！｣

あ｢そうなの！？行く！！｣

手を引かれて連れていかれたのはとある空き家。
そこで手遊びをしてくれて、私の代わりにお父さんに連絡もしてくれた。

？｢お前の娘は預かった！返して欲しくば100万円用意しろ！！｣

あ｢用意しろ！！｣

『は？え？100万でいいのか？娘ノリノリだし』

？｢100万ってめちゃくちゃ高いんだよね！｣

？｢一生遊んで暮らせるって聞いた｣

『うーん…まあわかった。指定の場所に持っていくよ』

あ｢お父さん待ってるね！！｣

グーチョキパーでグーチョキパーで何作ろー何作ろー！
みんなで遊んでいたらお父さんと部下の人達！！

父｢A、来たぞ〜。おーおー、想像以上に幼い誘拐犯だな｣

部下｢手遊びしてるんだけど｣

部下｢お嬢めっちゃ楽しそうじゃん｣

部下｢誘拐ってもっと縛られたりびっくりするくらいの金を請求するもんだと思ってたよ｣

父｢ほら100万、やるよ｣

？｢すっごいいっぱい！！｣

父｢なあ君たち、お金に困ってるのか？｣

？｢えっとね〜、孤児院追い出されたの！｣

？｢なんかわかんないけどな〜｣

？｢それで孤児院で見てたドラマの誘拐のやつ思い出して迷子の子誘拐したらお金貰えるって！｣

？｢孤児院嫌なところだったから逆に追い出されて清々した｣

？｢お金ないと生きていけないんだろ？｣

父｢君たちうちで娘の遊び相手になってくれないか？衣食住の確保はするし、そこからうちの娘を守れるくらい強くなってくれたら毎月100万やろう｣

あ｢お兄ちゃんたちお家来るの！？｣

父｢ああ｣

？｢毎月100万だって｣

？｢このボロい空家に住まなくていいって｣

？｢服も買ってもらえて｣

？｢いっぱい食べられる！｣

？｢遊び相手なる！！｣

この5人の未熟な誘拐犯が、今の私のお兄ちゃん代わりでうちの組の幹部である！！