ハイスペ男子に構われてます【skng】【srp】 (ページ3)

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出会い srp夢主side ページ3

セラフくんとの出会いは本当に偶然で、基本的に各授業毎に何となく知り合いの子、話せる子っていることが多いじゃん？そんな中、1番の友達の弥生とも授業が被らなくて1人で受けてる授業があったんだよね。

多分3回目くらいの授業の時、キョロキョロと席を探す彼を見つけた。この授業教室狭いから割とすぐ埋まるんだよね。席に置いていた荷物を避けて｢ここどうぞ｣と声をかけたのが彼との出会い。彼は軽く会釈はしてくれたものの一言も話さないし何かに怯えているのか小さくなって授業を受けていた。
授業が終わったらすぐに教室を出て行って、昼休みに見かけた時には何人かの友達と一緒にいて、私と似たような事情の子かな、なんて。

話してはくれないけどほぼ毎回の授業で隣に座るように彼に声をかけた。ギリギリまで友達といるんだろう、いつも彼はギリギリの席が埋まってる時間に教室に来る。

『ね、私中原甘音っていうの。私もこの授業友達いなくてさ〜、これからも隣で一緒に受けない？』

隣で授業を受け始めて何回か経った頃私からそう提案した。
彼はこくりと頷き、ほんの少し、一瞬だけど、表情を和らげてくれた。警戒心の強い子がガードを緩めてくれたのがなんだか嬉しかった。

『この授業面白いのに受講人数絞ってるのやばいよねw』

『今日ね大学終わり友達の弥生って子とカフェに行くの。写真また見せたげるね！』

『バイトめっちゃしんどいけどやりがいあるんだよね』

『今日の学食の日替わりクリームシチューだって！！』

その日をきっかけに彼は少し早く教室に来るようになった。私が一方的に話してるだけだけど、首を振ったり頷いたりで反応を見せてくれて、なんだか可愛かった。

ある日授業が終わって弥生との待ち合わせに行こうとするとキュッと必要以上の弱い力で袖を掴まれた。じっと目を見られ、何度か躊躇ったあと彼は口を開いた。

｢あの、俺、セラフっていいます。甘音ちゃんって、呼んでも、いい、ですか？｣

『……！やっと喋った！！いいよぉ、全然いいよぉ！！え、泣きそう、セラフくんかぁ、そっかそっか、カッコイイ名前だね』

｢甘音ちゃん、｣

『え、もう可愛すぎる、頭撫でていい？えー、やっと名前知れた、連絡先とか交換しちゃう？』

｢する｣

『撫でるね？撫でるよ？えー、可愛い…、なんでそんな弱い力で呼び止めるんだよ、可愛すぎんだろ』

｢俺、力強いから、怖くて｣

『そっかぁ…』