騎士の国のお姫様【Knight A】

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真っ暗な世界で、私は思い出してしまった。
このままだと、私が死んでしまうと、国民がどうなるかわからない。それにやっとお父さんとお母さんと再会できたのに！！

そう強く思った瞬間目の前が明るくなって、目が覚めた。口元に何かあって外した。腕に針が刺さってて、視線を上にあげると液体が…


あ「きゃああああああああああああああああああああああああああああ」


そうま「ちょ！！点滴外すな！！呼吸器も！！怖くないから！！ああ、もう血が…。」


あ「ヤダ、怖い、毒、液体、ヤダ。」


そうま「っ、怖いな…。ごめんな。よく起きれたな。えらいよ。いい子。」


あ「そま、さん、なんで、ないてるの？」


そうま「俺のせいだな、ごめん。辛かったよな、怖かったよな、苦しかったよな。」


あ「何で、そうまさんが謝るの…？」


そうま「ごめん、ごめんなあ、っ…ミサさんにも謝らなきゃなのにさ、ミサさん、謝らせてくれないんだよ。」


あ「そうまさん…？っ、うっ…。」


そうま「Aちゃん！？あ、急に起き上がって話した上に点滴抜いたから…。」


メイド「そうま様、A様の替えのタオルをお持ちしｔ…A様！？」


そうま「医者呼んで。できればミサさんも。来れるならKnightAも。」


メイド「かしこまりました！！」


そうま「とりあえずこのタオルで腕抑えとこうな。痛い思いも苦しい思いもさせちゃってごめんな…。」


頭がくらっとして、意識が少しぼんやりしたものの、涙を流しながら私を抱きしめてくるそうまさんを見ると、手が自然に動いていた。

ぽふっ、とそうまさんの頭に手を置いて、出来る限りの笑顔で頭を撫でた。

相当ぎこちなかったと思う。まだ点滴を視線に入れるだけで毒のことを思い出すし自分の血は怖いし、頭もくらくらする。呼吸もしにくい。でも、何故か、そうしたいって思ったんだ。



そうま「Aちゃん…。」


あ「そうまさんもえらいです。いい子です。」


そうま「俺のせいで辛い思いしたんだよ…？」


あ「そうまさんのせいじゃない。」


そうま「でも、」


あ「そうまさんのせいじゃないよ。そうまさんのお陰で生きてるんだもん。」


そうま「…っ、ありがとう。」

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