モブとスナは釣り合わん

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教室に戻って、自席に座りながら
ぼけーとする


モブだから特別仲いい子とかはいない

モブだからだよ

ぼっちとかじゃないからね




角名が言ってたのは多分本当なんだろう

目が本気だったっていうか、なんというか

その場の雰囲気的に?



教室の端らへんで、最強ツインズの片割れ、宮治くんと戯れてる角名も無意識に見てしまう


確かにね、普通の子なら好きじゃなくても

角名だったら付き合う子とかいると思う


あいつ、平均以上モテてるし

顔も中々端正な顔立ちだし



だから、困る

告白なんてことされたら



あーもう、どうしようかな…と頭を抱えてると、教室に入ってくる先生



項垂れてた姿勢を正して座り直すと

先生が爆弾発言を1つ




「はい、今から席替えな〜」



『最悪…』



私のクラスの担任は気まぐれな人だからそういうのは事前に言わないタイプ


まあ、言っても言わなくても
今回ばかりはどっちも嫌だ


だって、こんなに良い席は他にはない


教室の一番奥の列の1番後ろ

しかも、窓側で極めつけは1人席


やっぱりぼっちじゃんって言ったやつは
黙ってて


なのに、席替えなんて、
本当にやめていただきたい


だけど、私がそんな事クラスの目の前で言えるはずもない


いつもみたいにくじ制かなー、と思ってたら




「あ、今回は俺が決めたからな席」



次は女子からの批判が凄かった

だけど、先生がそうやって決める理由も何となくわかる



「なんでって言っとるけど
お前ら前のやつ覚えてないんか?

宮の席と角名の席取り合いになってたやろ
あれは一種の戦争やでほんまに

それに、他の男子が可哀想やろ」



それでも、先生への不満は止まらない
女子ーズ



「最悪やわ…」

「そんな決め方したら、絶対隣ならへんし」

「だから、ハゲんねん先生」



「おい、今ハゲ発言したやつ許さんぞ

ともかく、決まったことに文句は言うな
席端から俺言ってくからそこに行けよ」



とりあえず、私は祈るしかない

今の席、もしくは私と同じモブ性をもってる男子、それ以上は望みませんから…


神様、仏様……









「よろしくな、えーと…」


『Aだよ。宮治くん』




神様は私に意地悪をしたそうです。


それより、名前も覚えられてないって何事



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