反則 ページ6
若松side
春野をベットに降ろした。
「練習終わったらすぐ来るから今は寝てろ」
そう言って医務室を出た。
体育館に戻ったとき桜井に声をかけられた。
「すいません先輩。春野さん朝から具合悪いって言ってて昼休みに若松先輩に言いに行くって言ってたから黙ってたんですけど本当にすいません!同じクラスだったから知ってたのにすいませんすいません」
昼休みに言おうとしてただって…
俺はあいつの話を聞くどころか泣かせてしまった。
ダメだなー俺ってほんとに。
約1時間の残りの練習をしていつもは自主練するけど今日はしない。
急いで制服に着替えて荷物を持って医務室まで走った。
ーーートントン
「入るぞ」
ベットまで行くと春野はうっすらと目を開けた。
『せ、んぱい。自主、練は…?』
「今日はしない。ほら、帰るぞ」
春野はゆっくり起き上がった。
『私、大丈、夫なんで。練習して、ください』
なにが大丈夫だよ。
そんなに俺と帰るのが嫌なのかよ。
「そんな顔色のやつほっとけない。俺がお前と帰りたいから帰るんだ」
気づいたら俺は春野の手を取って歩き始めていた。
「今日はごめんな。その、昼休みのこととか」
『いや、私のほうこそ。いつも一緒に昼飯だなんて迷惑ですよね…』
「そんなわけないだろ!俺は春野と昼飯食べるのは楽しいしあれがあるから1日頑張れるようなもんなんだよ!なのに泣かせもしたし春野が具合悪いのにも気づけなかった。すまん」
『いや、それは私が若松先輩に言わなかったのがいけないんです。すみません』
もうすぐ女子寮に着く。入り口で桃井が待っててくれてるといいんだけど…
『あの!』
「ん?」
『今日はありがとうございました(ニコッ)』
「あ、ああ///」
最後にその笑顔は反則だろ。
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作者名:こう | 作成日時:2017年3月26日 11時