譲れぬ思い ページ5
【リクエスト】
『ひいてくれないのね……』
ポタポタと降る雨が私の頬を濡らしてくる
「悪い……」
謝るなら…
そんな顔するぐらいなら……
『諦めて欲しかったのに……』
私の言葉にルフィのまゆ音がグッとよせられる
わかってる
わかってるんだ
ルフィが悩んでくれたことも
悩みに悩んだ結果こうなってしまったことも
緑深い森の中
唯一開け放たれたその場所で
私の後ろに立つ、大きな大きな大木
『私もひけないし……あなたもひけない』
だったら
『やるしかないよね？』
雨が強くなっていく中、私はルフィに向かって走る
ナミやウソップたちの声が聞こえるが、今はどうでもいい
もう、後には戻れ無いのだから
ーーーーー
緑に囲まれたこの島に、二つ三つと小さな村があった
森と共存し、平和だった村々に不幸が訪れたのが数ヶ月前のこと
病が流行ったのだ
一人、また一人と倒れていき、私たちがたまたま上陸した時には全滅寸前まで追い込まれていた
そんな島に光をもたらしたのはチョッパーであった
チョッパーは自分の知識を活用し、原因を突き止め、その原因であった病気に侵された木を切り倒した
そして薬となる木を見つけたのだ
その木が私の後ろに立つ大木
まだ病気にかかってない村人たちとルフィたちはこの木を切り倒そうとしたのだが、それを私は止めた
理由は簡単だ
ただ一人別行動をとっていた私は、この木が、この森の精霊たちにとって母なる存在だと知っていた
『この木が…どれだけこの森にとって重要か分かる!!?』
目の前に迫るルフィの拳を扇子で払い、ルフィの頭目掛けて蹴りをいれる
「その木が無けりゃ…病気が治せねぇんだ!!」
避けられ、足を狙われる
後ろに飛び退き、風の精霊を呼んだ
『この木が無くなれば…半分以上の精霊たちが死んでしまうのよ!!?』
「ッ!!……だけど、薬が作れなきゃ村が全滅するんだ!!」
お互い一歩もひかず、攻防戦は続く
サンジもゾロも、月海と凛海が足止めしてくれているため、誰も止める者はいない
『これで、最後!!』
「ッ!!!!!!」
強風がルフィを襲う
雨でぬかるんだ足元がルフィの足をとらえ、ルフィは後ろに倒れる
その体を両足で挟み込み、ルフィの上に座ると、私はニッと笑った
『私の勝ちね…』
スカートの下に隠してあったナイフを両手に持ち、ルフィの喉元寸前で止める
うるさい雨音の中、息を飲むナミとウソップたちの音だけは聞こえた
私はルフィに勝てたのだ
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ノア(プロフ) - 歌和月さん» ありがとうございます！ (2018年1月21日 21時) (
レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ほうじ茶さん» 時間がかかってしまいすいません。一人何個までと制限はないのでまた何かありましたらお願いします (2018年1月21日 20時) (レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ノアさん» 了解です！時間はかかりますが精一杯書かせてもらいます (2018年1月21日 20時) (レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - いつも読まさせて頂いてます！本編でのルフィ、サンジ、ゾロが夢主に対して怒った所がすごく良かったです！もう1回ぐらい見たいです！お願いします！ (2018年1月16日 8時) (レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶(プロフ) - リクエストやっていただいてありごとうございます！期待どうりの内容でとても楽しく読ませていただきました！ (2018年1月3日 16時) (レス) id: d5dae34659 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歌和月 | 作成日時：2017年6月14日 23時
