プレゼント大事件 ページ28
【リクエスト】
その日、Aは甲板の上で暖かな陽だまりに身を預け、緩やかなヴァイオリンの音を耳にしながら目を閉じていた
隣に座っていたロビンが本をめくると共に気持ちよさそうに寝そべっているAの頭を撫でる
それに甘えながらAも頭を擦り寄せた
『ねぇ、ロビン姉さん…』
「どうしたの?」
『サンジ達遅くない?』
確かに…
ロビンは本を閉じると船を見渡した
ナミやルフィたちはともかく、すぐに帰ってくると言っていた二人が帰ってきていない
『私、探してくる』
「あら、どうして？」
『喧嘩してるかもしれないし…何か巻き込まれてるかもしれないから』
よいしょ、と立ち上がり靴を履く
特にサンジは早く帰ってくると張り切っていたのだ
何か巻き込まれてるかもと疑うのも無理は無い
「変なことに巻き込まれないようにね」
『大丈夫だって。これでも修行の二年間で強くなったんだよ？』
「ふふっ、それでも心配だわ……特に今日は」
だって今日はあなたの誕生日だもの
ロビンの言葉にAは微笑み、手を振って船から離れたのだった
ーーーーー
その島の一番大きい街の一角
ゾロはとある一つの店の前に立っていた
店先に並べられた品物がゾロの眉間のシワを徐々に深くさせる
それもそのはず
その店はピンクや水色、女の子らしい色合いと小物が売られている店なのだから
男一人で店の中に入るのは勇気がいる
ましてやゾロのような"カワイイ"ものとは無縁の者ならなおさらだろう
店の中にいる店員や、道を歩く者達が何事かと一度はゾロに目を向けるが、人一人 殺 した後のような顔をするゾロに誰も声をかけれずすぐさま顔を背けていく
それに気づかないゾロはなおも険しい顔のままだ
「何してんだ、クソマリモ!!」
背後から頭めがけて足を回され、ゾロは見事にそれを避けた
「なんだ、クソコックか」
「なんだとはなんだ!!てめぇが恐ろしい顔してるからレディたちが怖がってるだろうが!!」
「知るかよ」
火花が両者の間に散る
「ってお前何してたんだよ…………あぁプレゼントか」
「お前こそ、すぐに帰るとかはしゃいでたんじゃねぇのかよ」
「うっ!!痛いところを……」
大げさな反応をするサンジにゾロはあほらしいと顔を背けた
「お前…何か買ったのか?」
「買えてたらここにいると思うか?」
「思わねぇ」
ゾロの質問にあっさり答えるサンジ
数分後、店先に並べられた品物を怖い目で見る男二人がいたのであった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 62人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ノア(プロフ) - 歌和月さん» ありがとうございます！ (2018年1月21日 21時) (
レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ほうじ茶さん» 時間がかかってしまいすいません。一人何個までと制限はないのでまた何かありましたらお願いします (2018年1月21日 20時) (レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - ノアさん» 了解です！時間はかかりますが精一杯書かせてもらいます (2018年1月21日 20時) (レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
ノア(プロフ) - いつも読まさせて頂いてます！本編でのルフィ、サンジ、ゾロが夢主に対して怒った所がすごく良かったです！もう1回ぐらい見たいです！お願いします！ (2018年1月16日 8時) (レス) id: 3d46bfde5a (このIDを非表示/違反報告)
ほうじ茶(プロフ) - リクエストやっていただいてありごとうございます！期待どうりの内容でとても楽しく読ませていただきました！ (2018年1月3日 16時) (レス) id: d5dae34659 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：歌和月 | 作成日時：2017年6月14日 23時
