戦場の真ん中で ページ37
Aはただ笑っていた
すべてを支配した感覚に酔いしれていた
ただ手をふるだけで舞い上がる炎と倒れていく誰か知らない人たち
「ゼハハハハ、いいもんを見せてもらったぜ」
笑い声が聞こえた方を見る
黒いヒゲを生やした男が笑っていた
「スピスピの実がこれほどまでの力があったとわなぁ……!!幻と言われていた実を食べたなんてどんな強運を持ってたんだ!!どうだ、おれらの仲間にならねぇか？」
何を言っているのかよく分からない
ただ分かることは
『………うるさい』
Aの足元から現れた闇の塊が黒いヒゲの男はもちろんその周りにいた男たちも襲う
「なっ、あれはヤミヤミの実の能力!!」
「そんな事までできるのか!!?」
周りが騒がしいがそんなことはどうでもいい
「ゼハハハハ、支配するだけでなく、操ることもできるのか!!なるほどな……勉強になったぜ！」
なおも騒ぐ男にAは眉根を寄せた
よく分からないがこの男には腹が立つ
男を黙らせるため、次は海水を巻きあげようと考えたとき、
体が、がくんと糸が切れた人形のように力が抜けていった
『…あっ………』
立つ力さえなく地に膝をついた瞬間、クリアになっていく頭の中
次の瞬間にはもう、Aの意識は正常に戻っていた
ーーーーー
『私は……何を……？』
まだかすかにぼーっとする頭で考える
青雉に気を失わされ
それから……
それからの記憶が無い
周りには血を流し倒れている者達(息は全員しているので死んではいない)とAを見つめる者達
『……どういう……こと……？』
「無自覚ということが恐ろしいのぉ」
突如目の前に赤犬が立つ
「全部お前がやったことだろう」
『………私が……？』
「海賊も海兵も関係なく無差別に襲ったことを覚えちょらんのか」
『まって…!!なんの話よ!!!!』
「できるだけ殺すなと言われちょったが…それは無理な話よのぉ」
赤犬がマグマと化した手をふりかざす
と、その時だった
「そこまでだァァァァァァ!!!!」
Aをかばうように手を広げ赤犬の前にたった少年
Aはこの少年を知っていた
確か名前は
『………コビー』
海兵服を来たその少年、コビーは震えながらもしっかりと立っていた
「もうやめましょうよ!!もうこれ以上戦うのをやめましょうよ!!」
コビーの声がうるさいはずの戦場にしっかりと響く
「命がもったいない!!!!」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
歌和月(プロフ) - ていさん» 気づいてくれてありがとうございます！狙って書きましたw (2018年1月31日 15時) (
レス) id: 89164110a3 (このIDを非表示/違反報告)
てい - 「お頭！空から女の子が！」で吹きましたwww (2018年1月31日 15時) (レス) id: 8ed61312f2 (このIDを非表示/違反報告)
歌和月(プロフ) - 銀狼（オツキミ）さん» ありがとうございます!!こちらでもよろしくお願いしますm(_ _)m (2017年5月10日 19時) (レス) id: d994606c43 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼（オツキミ）(プロフ) - 続編おめでとうございます！体調を崩されぬよう更新を頑張ってください！応援しています！ (2017年5月10日 16時) (レス) id: d387e140d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：歌和月 | 作成日時：2017年5月9日 22時
