最悪な目覚め ページ5
『…………ｯ!!』
息苦しさを覚えてAは目を覚ました
頬を伝う汗に気分の悪さをおぼえる
『今は……』
隣を見ればナミとロビンが気持ちよさそうに眠っていた
まだ夜なのだろう
自分の眠るベットの横には水差しとコップが置かれてあった
『ナミ……？』
海軍から逃げ切ったあの後、倒れはしなかったものの体調を崩しナミの怒りを買ってしまい、晩飯が終わるやいなやナミに布団へと押し込まれてしまったことを思い出す
『頭……痛い……』
ぐわんぐわんと鈍痛が頭に響く
ナミが用意してくれたであろう水はもう冷たさを失っていた
ーーしょうがないか……
肩までかかっていた布団を剥ぎ取ると部屋の外に出て台所へと向かった
空を見上げると端の方が白みかかっている
夜が明ける間近なのだろう
冷たい風が体を過ぎていく
ーーあぁ、失敗した
ベットの横に置かれていたコップを持ってきたら良かったと後悔した
明かりをつけるのもめんどくさくて手探りでコップを探し始める
「おい、そこで何してんだ？………ってA嬢かよ!!｣
突如明かりが付きサンジが部屋に入ってくる
『あっ、ごめん……水が飲みたくて』
「いや、それはいいんだ。あいつらが飯でも漁ってるのかと思っちまってな。悪いな」
タバコに火をつけながらサンジはAの代わりにコップへと水を入れてくれた
『ありがとう…』
コップを受け取るとゆっくりと喉に水を通していく
鈍痛はおさまりつつあった
「A嬢、体はもう大丈夫か？｣
『もう大丈夫。心配かけてごめんなさい』
いやいいんだと、サンジは笑いながらAの頭を撫でてくる
この船で一番年下のためかサンジのAに体する扱いはナミやロビンとは違う妹に対する扱いのほうが近い
『サンジはなんでこんな朝早くに？』
「今日の朝飯の準備をしようかと思ってな」
ついでだとサンジの手伝いをすると、たわいもない会話が二人の間で続く
サンジが兄のような優しい接し方と故郷での愛称であったA嬢と呼んでくれているためか？ナミやロビンを除いてはこの船の中で一番甘えれる存在であった
「今日の朝飯はA嬢の好きなもんにでもするか｣
『ほんと!?』
「あぁ。んでA嬢……ほんとに大丈夫か？｣
『えっ…あっ……うん……大丈夫よ……』
どんどん歯切れが悪くなり語尾の方などサンジの耳には聞こえないほど声は小さくなっていた
「もしかして…夢を見たのか？」
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歌和月(プロフ) - 銀狼（オツキミ）さん» ありがとうございます!!!!第二章に突入するのでそちらもよろしくお願いします!!!!少しでも面白いと思ってもらえるよう頑張ります!!!! (2017年5月7日 20時) (
レス) id: d994606c43 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼（オツキミ）(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね！これからも頑張ってください！応援してます！ (2017年5月7日 19時) (レス) id: ab1a0c9432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歌和月 | 作成日時：2017年4月15日 14時
