人攫いのアジト ページ28
酒ビン片手に男はなおも説明を続ける
「そして"人買い"の文化がこの諸島では黙認されてるんだ。だから俺たちが人攫いで食っていけてるし、お嬢ちゃんも気に入った【人間】を買うことが出来るってわけさ」
『そう…ありがとう、教えてくれて』
上目遣いで微笑めば男は顔を赤らめる
この様子ではケイミーの情報は回っていないらしい
このままここで長居するのは危険だ
そう思い、店を出ようとした時
Aが入ってきたドアから一人の男が息を切らしながら入ってきた
「お頭!!オークションに人魚が出されたらしいです!」
「なに!!?クソッ…そいつらに売り上げ負けちまったじゃねぇか！」
「1番グローブのハウンドペッツで今売られてるらしいです!!……ん？誰ですか？そのガキ」
息を切らしながらも報告した男が、自分たちのリーダーの前に立つAに気づき首を傾げた
『あ……私はこれで失礼します……』
人魚の情報はつかめた
これ以上長居する必要も無い
「まぁ待て……お嬢ちゃん」
だが、去ろうとしたその瞬間、男に腕をつかまれてしまう
「そんなに急ぐこともねぇだろう？」
『離してくださる？お父様に早く教えてあげたいのだけれども……』
「お嬢ちゃん知ってるか？情報にもお金がいるってことを……」
酒臭い男の息が顔にかかる
『……いくら欲しいのですか？』
「いや、なに……今回人魚に売り上げ取られちまっただろ？だが、お嬢ちゃんみたいな上玉なら人魚に及ばないながらもある程度いい所まで行くと思うんだがなぁ？」
『なっ…私を売るつもり？』
「おお…頭がいいねぇ。大丈夫…幼女趣味の貴族はたくさんいるさ。お嬢ちゃんみたいな可愛い子が欲しいってやつはたくさんいる。きっといい値段がつくぜ？」
その言葉に周りの男たちまでもがゲラゲラと笑いだす
『いい値段がついたとしても、私は嬉しくない！』
「嫌ならお父様に頼みな！"人攫いの酒屋に行った愚かな私を買って助けてくださ〜い"てな!!｣
ーークソッ、調子乗りあがって
我慢ならずに扇子に手をかけたその時
「おいおい、その嬢ちゃんはこっちのものだぜ？テンズ一味？」
「トビウオライダーズ!!!!」
突如かかった声に男たちは慌てだし、Aは顔をほころばせた
「若旦那のご指名により人魚を探してたんだけど、あんたがこんな所にいるとは思わなかったぜ。とりあえず一緒に行こう｣
『サンジが呼んだのね…でもちょっと待ってて。この人達、全員しばきたいから』
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歌和月(プロフ) - 銀狼（オツキミ）さん» ありがとうございます!!!!第二章に突入するのでそちらもよろしくお願いします!!!!少しでも面白いと思ってもらえるよう頑張ります!!!! (2017年5月7日 20時) (
レス) id: d994606c43 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼（オツキミ）(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね！これからも頑張ってください！応援してます！ (2017年5月7日 19時) (レス) id: ab1a0c9432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歌和月 | 作成日時：2017年4月15日 14時
