精霊の乙女2 ページ2
『ナミ、どう？』
ナミに声をかけながら甲板に降り立つAに、ナミは安心したように険しい顔をほころばせた
「急に海軍の船に近づくなんて言うから驚いたじゃない！」
『ごめんって！ていうかルフィとゾロも海軍の船に近づいたじゃん！』
「あいつらはいいのよ！」
ーー不公平……
そう思いつつも言えばまた怒られることは分かっている
「はぁ……ダメね」
『やっぱり、風の状況良くないの？』
ナミは答えなかったが、また戻った険しい表情が全てを語っている
海軍との距離は開いているとはいえ風が弱くこのままでは海軍に追いつかれてしまうと海軍の船に近づく前にナミから聞いていた
クードバーストはつい最近使ってしまったため今は使えない
強い風が吹かない限りこちらが不利のままとなる
『ねぇ……力使おうか？』
その言葉にナミは先ほどよりも一層眉をひそめ、Aの肩を強く掴んだ
「ぜったいにそれだけはしないで。あんたそれをして倒れたこと忘れたの！？」
『いや、あれは戦闘の後だったし、今はまだ元気よ？……あの、痛いんですけど……』
大丈夫だと言ってもナミの険しい表情は戻らない
むしろ火に油を注いだようだ
「無茶はしないって約束したわよね、A」
『無茶はしてない。私は大丈夫だから言っただけ』
「ナミ、今はAの言った通りにした方がいいんじゃないかしら｣
「ロビン！？」
『……ロビン姉さん』
それまで黙って話を聞いていたロビンがA側へとまわる
「……分かったわ。いいわよ、A、能力を使っても。ただし無茶はしないこと、分かったわね？｣
『分かってるって』
ナミの言葉に軽く頷きながらAは手に持っていた閉じたままの青い扇子を口元にあてる
『戻ってきて。
叫ぶわけでもなくたったそれだけであったが、海軍の船から海面を走りこちらへと戻ってくる二匹の狼とそれに乗るルフィとゾロの姿が見えた
『よし、あの二人も戻ってきてることだしはじめようか』
Aは不敵な笑みを浮かべると扇子を口元から外すとぱっと開く
『風の精霊よ、力を貸して!!幸福の風を吹かせよ!!』
そう呟いた瞬間強く追い風が吹き出した
ナミはすぐさまフランキーたちに支持をだしロビンは船へと戻ってきたルフィとゾロを甲板の上にあがる手助けをしている
海軍の船との距離はどんどん離れていく
船尾に立ち海を眺めるAをナミは心配そうな目で見つめていた
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歌和月(プロフ) - 銀狼（オツキミ）さん» ありがとうございます!!!!第二章に突入するのでそちらもよろしくお願いします!!!!少しでも面白いと思ってもらえるよう頑張ります!!!! (2017年5月7日 20時) (
レス) id: d994606c43 (このIDを非表示/違反報告)
銀狼（オツキミ）(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね！これからも頑張ってください！応援してます！ (2017年5月7日 19時) (レス) id: ab1a0c9432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歌和月 | 作成日時：2017年4月15日 14時
