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薬売りの晩 ページ1
｢ふぁ〜あ、働いた働いた｣
これはいつも通り、私が人間の里へ薬売りに出かけて来た帰りのこと。日はとっぷり暮れ、月が夜空をぼうっと照らしている。綺麗。
｢嗚呼、今日は余り売上が伸びなかったなぁ･･･｣
お師匠様に叱られる･･･
それにしても、眠い。
そして━━━
何かがおかしい。
迷いの竹林の道はしっかり憶えている、筈なのに･･･
｢全然着かない｣
いつもの道を歩いているのに、なんで着かないんだろう。なんだか無限に続いているみたい。
｢あれ、彼処･･･｣
月の光が強く照らしている箇所がある。
私は思い切って、より強く照らされている地面を踏んでみた。
続く
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作者名：Waka | 作成日時：2019年9月16日 18時
