それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ10)

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偶然ページ10

『飯島美羽』

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あら？

カズの元カノの名字は何だっけ？

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A：「…まさか、ね？」

雅紀：「え？」

A：「あ、ううん？美羽ってよくある名前だよねって思って。」

雅紀：「そうかな？俺のまわりには美羽だけだけど、あるっちゃーあるかも。」

A：「そうだよね？」

雅紀：「うん。ホラ、そんなよーな名前の歌手もいたじゃん。」

A：「ねぇ？そうだよね？」

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うちに着いて明日のために部屋を少し綺麗にしておこうと掃除を始めてたらカズから電話。

和也：『あ、A？俺だけど。』

A：「うん。」

和也：『今日さぁ…会社の後輩がちょっとトラブっちゃって、そのあと始末で今夜の終電に間に合わないかも。あれだったら会社で仮眠とって朝イチで帰るよ。』

A：「え、大丈夫？さっき雅紀からラインあって明日雅紀とその彼女さんうちに来ることになったけど…」

和也：『ああ、大丈夫。ちゃんと仮眠は取るようにする。あーもう参っちゃったよ(笑)』

A：「そっか。あ、今日ね？」

和也：『うん？』

雅紀の彼女さんの名前のこと。聞こうと思ったけど…

A：「…ううん、やっぱいい。明日ね。部屋片付けて待ってるね。」

和也：『ん、よろしく。あ、ちゃんと戸締りして寝ろよ？』

A：「はぁーい。」

電話を切ってテーブルの上に置くとやりかけの床掃除をまた始める。

雅紀の彼女がカズの元カノ、だなんて(笑)

そんな偶然あるわけないじゃない。