それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ6)

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雅紀：「同棲して揉める事ってない？」

A：「なんで？」

食堂に座ってお弁当を広げると一緒に食べるって下の売店でパンとコーヒーを買って向かいの席に雅紀が座る。

雅紀：「俺らも考えてるんだよね、同棲。」

A：「そうなの？」

雅紀：「うん。その方が一緒にいれるし経済的にも効率いいだろ？」

A：「…まぁ。」

雅紀：「どこに住んでるんだっけ。」

A：「中目黒。でもカズがマンションとかより広い一軒家がいいって中古の借家見つけてくれて。畳とかあるの、なかなかいいよ？」

雅紀：「へぇ！いいね、畳。」

A：「………。」

そう言えば。

前にカズが言ってたっけ。これだけ家自体が広いんだからもうひとカップルとシェアできそうだなって。

カズ：『でも全然知らない奴住まわせるのもヤダし。いい奴いたら住まわせてもいいよな。』

A：「………。」

雅紀：「どした？」

A：「…んー、雅紀ならいいよなぁって。」

雅紀：「…は？」

A：「あ、ううん、うちの一軒家すごく広いの。古いんだけど前にカズがもうひとカップルとシェアしてもいいかなって言ってたの思い出して。トイレだって２つあるし、キッチンもものすごく広いの…あ、でもやっぱり2人っきりのがいいよね。」

そこまで言うと雅紀はしばらく黙り込んでて。

変な事言っちゃったかなぁ。

雅紀：「…それさ、」

A：「…え？」

雅紀：「ちょっと保留にしてもらってていい？考える価値あるかも。」