それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ29)

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美羽：「今だったら和也なんて絶対に選ばない。」

美羽ちゃんがそう言うと和也がフン、笑って。

和也：「………お互い様。」

言って立ち上がって冷蔵庫にビールを取りに行った。

雅紀は美羽ちゃんの持ってたハイボールの缶を取り上げると、

雅紀：「美羽、飲み過ぎ！」

雅紀に怒られる。

美羽：「そんな飲んでないもーーーん。」

雅紀：「ハイハイ、ちょっと休もうか。引越しで疲れてるんだよ。」

美羽：「………ん、」

本当にちょっと具合が悪そう？美羽ちゃんの顔色が少し青くなってる。

A：「美羽ちゃん大丈夫？」

美羽：「うん、ゴメン。ちょっと飲みすぎたみたい。」

雅紀は美羽ちゃんの腕を掴むと、

雅紀：「ごめんA、ニノ。美羽を部屋で横にさせてくるわ。」

A：「うん。後片付けは気にしないで休んで？」

和也：「ごゆっくり。」

雅紀：「サンキュ。」

そのまま雅紀と美羽ちゃんは2階に上がって行った。

和也はカウンターの向こうでビールを飲みながら、

和也：「騒がしくなるな？」

そう言って苦笑い。

A：「………」

和也：「ん？」

A：「ううん、どーゆう気持ちだったかなって。」

和也：「なにが？」

テーブルの上の食器を集めながら。

A：「今だったら選ばない…って昔の彼女に言われて。」

言いながら和也の顔色を伺ったけど、表情はカウンター越しだからよく見えない。

和也：「…別に？俺も同じだし。」

声はいつものカズ。