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ワザと ページ42
私と雅紀の勤めてる会社は5駅先。
いつもこんな風に満員で窒息しそうな人混み。
A：「………。」
でも今日は雅紀に壁際で、守られててすごく楽。
雅紀：「なに？」
雅紀を見上げてると私の視線に気が付く。
A：「いやぁ…いつもこんな風に守ってくれるんなら雅紀と通勤もいいかなって。」
雅紀：「あー…そうだよね、女の子にはこの混み具合はキツいだろうなぁ…」
A：「キツいなんてもんじゃないよ？仕事する前に疲れちゃう。」
雅紀：「だろうね…っと！」
ガクン！
電車が揺れて、雅紀の二の腕が一気に狭まったと同時に彼の胸に突っ伏す。
A：「ん、キャッ…」
あっという間に雅紀の胸の中。
雅紀：「ゴメン、A大丈夫？」
わ、顔がドアップ！
A：「だ、大丈夫…」
雅紀：「ゴメン、ちょっと身動き取れない。痛くない？」
A：「うん…」
男の人、なんて雅紀のこと意識なんてした事なかったけど。
こうやって身体に触れるとなんて男の人なんだろうと思った。
結構胸板ある。
完全に雅紀に抱きしめられてる状態で一駅過ごすことになった。
A：「………。」
雅紀：「………。」
左脚が雅紀の脚に割って入ってるのが気になって、ゴソゴソ動いてると頭上で雅紀に小声で、
雅紀：「…A………それワザと？」
………え………？
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作者名：ゆい x他1人 | 作成日時：2018年5月18日 0時
