それはやっぱり君でした【にのあい】 (ページ16)

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コーヒーページ16

シーーーーン。

気まずい空気が流れる中。

カズがしれっとその空気を破った。

和也：「…まぁ。コーヒーでも淹れてやるよ。」

A：「淹れてやるよってお客さんに向かってあんた…」

美羽：「いいよ、Aさん慣れてるから(笑)」

カズがキッチンに向かうと慣れた手つきで豆を挽きはじめた。

それを見た雅紀が、

雅紀：「おっ！豆から派？」

嬉しそうに立ち上がった。

和也：「当然。」

雅紀：「気が合うな。俺も…わーなにこれ！店か！」

カウンターの向こうに回った雅紀がコーヒー専用の棚を見て眼を輝かせる。

何にもこだわりのないカズが唯一こだわってるのがコーヒーとゲーム。

外に出ることがあんまり好きでもない引きこもり(笑)の彼はキッチンの一角にコーヒー道具を一式揃えてる。

雅紀：「何個ミルあんの！これヴィンテージじゃんか！」

ギャーギャー騒いでる雅紀にカズが得意そうに「フフン」と鼻を鳴らしてる。

和也：「最新のもあるぞ？これは最近買ったアンティークで、」

雅紀：「うわー！！」

…なにこれ。

なんなのこの2人。

美羽：「…なんか…ゴメンね？雅紀が。」

小声で美羽さんが私の顔を覗き込む。