素晴らしき嘘2 (ページ14)

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智：「………。」

なにか真剣に考え込む智くん。

智：「今日はうちに泊まるか？」

A：「………っはぁ？？」

智：「だっておまえ、そんなんじゃ今夜何されるか………」

A：「さっ、されません！されないよ！そんな軽い女じゃないもん！」

智：「ないもんって…」

智くん疑いの眼差し。

失礼な。

そりゃ、ちょっと…かなりドキドキしたけど。

智：「…今まで同じ屋根の下で暮らしててよく我慢してたね、弟くん。」

我慢………してたのかな。ええー………。

考え込む私を見て智くんが溜息を吐いた。

智：「男として尊敬するわ。手を出さなかった彼に。」

A：「………。」

不安げな私を見て智くんはまた溜息。

智：「………抱きしめていい？」

A：「えっ！！！」

アタフタしてる私を「あー、もううるさい。」って呟きながらギュッと抱きしめる。

うそうそ、智くんに抱きしめられた！

智：「あー、心配。ちょっと頼むよ？俺ともまだ何も始まってないんだから。」

A：「………。」

どんな顔して言ってるんだろう、気になって思わず顔を見上げると余裕のない智くんと目が合う。

智：「………なんだよ。」

A：「いえ………」

少し照れた智くんの顔。

可愛い………。