* .。+*＊。.**+夜空の手紙* .。+*＊。.**..+ 2 (ページ9)

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旅立つ前にページ9

カララン♫

店に入るといつもの席で沙羅がこっちを振り返る。

カウンターの雅紀くんは私を見てふわっと微笑んだ。

雅紀：「…似合う。可愛い。」

沙羅：「………あらぁ～短くなっちゃって………。」

A：「………えへ。旅立つ前に切らせた。」

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今日この日。

和也はカナダに旅立った。

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沙羅：「見送りに行かなかったの？」

私はベリーショートになった自分の襟足を触りながら、

A：「なんで行かなきゃなんないのよ、関係ないもん。」

沙羅：「強がっちゃって。」

沙羅の冷やかしをスルーしながら隣に座ると「なんか美味しいやつ。」って雅紀くんに向かって言った。

雅紀：「美味しいやつね(笑)甘いの？甘くないの？」

A：「そうだなぁ………今日は、甘くない、気分。」

雅紀：「了解。」

大好きな雅紀くんの笑顔が今日はいつもより眩しく見える。

沙羅：「ふふ。眼が赤いわよ。」

A：「うるさいなぁ、」

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和也に髪を切ってもらいながら。

私はまた泣いた。

和也は笑いながら、「だから、遅いんだよお前は」って言った。