* .。+*＊。.**+夜空の手紙* .。+*＊。.**..+ (ページ8)

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夜のデートページ8

プシュ。

お風呂の後のビール、最高。

ソファーにどかっと座って一息。

それを横目で見ていた和也が「うへぇ」と呟いて、バスルームに消える。

別れてもリビングもキッチンもバスルームもいっこ。

でも彼氏じゃないんだから気にしない。女じゃない私を見られても平気。ま、もともと気にしてなかったけど(笑)

空いた缶ビールをサイドテーブルに置くとスマホが鳴っているのに気が付いた。

画面を見ると珍しく、沙羅からだった。

店でよく会うぶん、外で会うことも連絡を取ることもあまりなかった。ってゆうか私は美容師だから休みが合わなかったってのもあるけど。沙羅と私は店を挟んでちょうど家も真逆の反対方向だったし。

A：「はい、沙羅？」

沙羅：『あ、A？』

A：「珍しいね？しかもこんな時間に。」

沙羅：『仕事だったよね、ごめんね…』

A：「うん、いいよ別に。仕事から帰ってひとっ風呂浴びたとこだけど。なんだった？」

沙羅：『ううん、今日お店終わってから雅紀と外でご飯してたんだけど。』

A：「ほう。」

雅紀くんのカフェは5時にいつも閉めるから2人のデートはそれからだって聞いたことはある。

雅紀くんのお店の定休日は水曜。沙羅は土日祝日休み。

いつもデートは夜ばっかだって沙羅がブーブー言ってたっけ。

沙羅：『たまたま今友達に教えてもらったフランス料理を食べたとこなんだけど…』

A：「うん。」

沙羅：『そう言えばさっき思い出したんだけど…Aの家って国分寺の駅の近くって言ってなかったっけ。今〝スリジェ〝って店にいるんだけど、近くかなぁと思って。』

A：「え？近く近く！」