* .。+*＊。.**+夜空の手紙* .。+*＊。.**..+ (ページ4)

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冷静な自分ページ4

和也：「できたよ。」

和也の手が私の髪から離れて鏡越しに彼は私を見つめた。

A：「…いい感じ。ありがと。」

和也：「でも俺としては、」

言って襟元の後れ毛に触れる。

和也：「もう少しここ、伸ばして欲しいんだけどな。」

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この人。美容師の二宮和也は私の元カレ。

別れたのは1年以上も前で、同棲を未だ解消できずにいる。それはこの場所がお互いとても気に入っていて、これ以上の物件がなかなか見つからず、かつ家が一軒家ってこともあって広く、別れてもお互いの生活に支障がなかったからだ。

だから今は同棲じゃなく同居。

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A：「なんで和也の好みに合わせなくちゃなんないの。」

あしらいながらカット用クロスを外して今度はそれを和也に渡すと彼は自分でそれを付けると、今度は私が座っていた椅子に座る。

A：「どうする？思い切って短くしちゃう？」

和也：「やーだよ、少し揃えるぐらいでいいよ。」

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同じ専門学校を出て、美容師になった私たちはずっと付き合いが続いていた。

ダメになったのは働き出して4年立った頃。

彼が働いていた店のお客さんの女の子と浮気をした。

しかも自分で申告。

だから怒る気にもならなかった。

ショックじゃなかったって言ったら嘘になるけど、5年も付き合ったのにこんなにあっさり終わるもんなんだって、妙に冷静な自分がいたっけ。