私だけ? ページ28
「あっみんな!」
私がみんなを呼ぶと、向こうも気づいたみたい。
「どーしたの、Aと……かすちゃん…?」
田中さんは心配そうに尋ねる。
「かすちゃん、のぼせちゃったみたいで。
私の方はまだ大丈夫なんですけどね。」
(あっそうだ…)
「ちょうどいいや、よしりん、かすちゃんを部屋まで連れてってあげて!」
「えぇっ、なんで俺なんすか!」
よしりんは不服そう。
「だって部屋同じでしょ?早く連れてってあげて、かすちゃん倒れちゃうよ。」
「まぁ、別にいーっすけど。」
とかいっちゃって。
何だかまんざらでも無さそう。
これは脈アリ?
エレベーターへ向かうよしりんとかすちゃんを見送りながら、小さくガッツポーズした。
(頑張ってかすちゃん…!)
「なんや、ガッツポーズなんかして。」
「わっ!」
かすちゃんのことばっかり考えていたら、後ろにいたヒカルのことに気づいてなかった。
「びっくりしたぁ、おどかさないでよ。」
「別におどかしてないやろ。Aが勝手に驚いただけや。」
「そーだけど…」
相変わらずヒカルは無愛想。
こっちはこんなに緊張してるのに。
ヒカルは何とも思わないのかな…。
なんだか私だけドキドキしてるみたいでやだ。
ヒカルの気持ちも、ちゃんと知りたい。
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←のぼせた…
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作者名:ふぃゆ(fwiyu) | 作成日時:2017年8月18日 15時