blu di inverno. ( 2 )

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-隆side-









振り返れば、とにかく楽しかった夏の旅行。









だけど、色々な想いが交差してる......そんな気がして最終日の今日、周りが気になって仕方がなかった。









楽しそうにしてるのに、たまに悲しそうな目をするAや、そのAの隣を陣取る岩ちゃん。









ずっと一緒にいる臣とレイナ、だけどふとした時に臣の目線は違う方を向いていて......。









俺は俺で "周りを見えすぎるのも辛いね" って、夏恋に言われる始末。









.........って俺、夏恋に何も言ってねぇのに。









"バレバレだから" と言われ、やっぱり諦めきれてない気持ちを思い知った。









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健「ほな、またなー！」









健ちゃんの掛け声とともに解散になり、









隆「なぁ、「Aさん！一緒に帰りましょ！」









Aに声をかけようとした途端、被せるように岩ちゃんがAに声をかけた。









「いいよー。」




岩「持ちますよ！」




「あ、大丈夫だって！」




岩「いいから、いいから。筋トレっす。」




「ここで筋トレ？(笑)ありがとう。」









あぁ、本気なんだ。









岩ちゃんとAが駅から離れていく後ろ姿だけを見て、行く宛を失った手をギュッと握った。









夏恋「遠慮してたら、岩ちゃんにもってかれるよ？」




隆「それでAが笑ってられるなら......いいよ。」




夏恋「......そうやって良い人ぶってるから、掴めないんだよ。」









じゃー、俺が今もまだ好きだとAに伝え続けたら上手くいくのかよ。









まだ好きなんだと再確認した今、またこの気持ちに蓋をするべきか、それとも振り向いてもらうために行動するべきか......









ただ俺は、Aの笑顔が見ていたいだけ。









.........変化を起こして離れていく事が怖いんだよ。


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