あなたの隣で

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急いで車までペンギンのぬいぐるみを取りに行った。









「よかった、思い出して。」




『ほんと、忘れてたわー。』




「大事にしてあげてください(笑)」




『うん、Aちゃんがね？』




「え？」









両手で抱えたペンギンを私の方へと差し出した









『これ、Aちゃんに。大事にしてあげてね？』




「え、隆二さんが欲しくて買ったんですよね！？」




『ううん、Aちゃんにあげるため。』




「.........いいんですか？」




『いいよ。貰ってあげてよ、ペンギンのこと。』




「ありがとうございます。大事にしますね！」









子供っぽいって言われるかもしれないけど









ペンギンのぬいぐるみ一つで幸せな気待ちが増す。









『じゃ、そろそろ......帰るわ。また連絡するね。』




「あ、はい。気をつけて帰って下さい！」




『Aちゃんも気を付けて部屋まで帰ってね(笑)』




「もちろんです(笑)今日はありがとうございました！」




『こちらこそ、ありがとう。じゃ、またね。』









マンションを出ていく隆二さんの背中を見送ると

マンションを出て１度だけ振り返り

遠慮がちに手を振られて、私も手を振り返した。









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元々いいなぁ、とは思っていたペンギンのぬいぐるみ









だけどそれが隆二さんからもらったペンギンのぬいぐるみとなって









ちゃんと大事にしようって思えた。









きっと、このペンギンを見る度に思い出す。









今日、過ごした隆二さんとの思い出。









見る度にニヤニヤしちゃう.........。









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今日はこのままペンギンのぬいぐるみを抱きしめて寝よう。









ペンギンのぬいぐるみに微かに残る、隆二さんの匂いも一緒に抱きしめて。


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