あなたの隣で

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お店を出て交換した連絡先に電話をかけた。








臣「目の前にいてるって。」




「あ、お待たせしました。」




臣「気付くだろ、この距離。」









とりあえずいつも買い物をするお店までやってきた。








臣「なんか違うんだよなー。」







あれもこれもと試着させられ少し疲れてきた。









臣「これ、これ着て！」




「ちょっと疲れてきたんですけど。」




臣「最後！これで最後！はい、着てこい！」









無理やり試着室に入れられた。




完全に着せ替え人形状態。
今日だけでどれだけの服を着ただろうか。









臣「うん。シンプルだけど、これだわ。」




「よかった。凄いのじゃなくて。」




臣「なに？凄いのって。」




「何でもないです。あ、靴も見たい。」




臣「じゃー早く脱いで。」








急かされ慌てて元の服装に戻って

レジへと向かった。









店員「ありがとうございました。」




「え？」







そう言って手渡されたのは大きな紙袋。







「あの、お会計......」




臣「彼氏さんから頂きましたよ。」






飛びっきりの笑顔でそう言われて

思わずフリーズしてしまった。









「ちょっと、何してるんですか！」






外で待つ臣さんのところへ急いでいくと

何もしてません。的な顔をされた。









「お金、払いますから！」




臣「いいよ。デート記念にプレゼント。」




「ダメです！」




臣「じゃー隆二に請求しとく。」




「もっとダメです！払いますから！」




臣「じゃー夜ご飯付き合ってよ。」




「じゃーそこで奢ります。」




臣「はいはい。ほら、次！靴でしょ？」









どっち？って指をさす臣さんを

こっちです。言わんばかりに置いて歩き出した。









臣「え？怒ってんの？」




「間違われました。」




臣「なにを？」




「彼氏さんにいただきましたって。」




臣「それで怒ってんの！？え？おかしくない！？」




「おかしくない！」









靴はまた支払われないように臣さんから目を離さず

すぐにレジまで行って支払って。






結局、夜ご飯はまた知らない間に支払いを済まされてて

買い物に付き合わせたのにと、申し訳ない気持ちになった。








臣「その代わり、思いっきり楽しんでこいよ。で、次の日の休憩時間、俺を楽しませろ！」






半分ニヤニヤしながらそう言ってくれる臣さんに

感謝をして解散した。


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