あなたの隣で

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コンビニを出る今市さんについていきながら

これで足りるであろうお金を渡そうとした









『いいから。気にしなくていいよ。』




「いや、でも......」




『じゃーさ、お礼ってことで送らせてよ。』




「え？」









私が送られたらお礼にならないのに。









「それだと、お礼にならないですよね？」




『なるよ。はい、どっち？』









送る気満々の今市さんに折れて

こっちです。と、家の方を指さした。









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『ってか、そんな離れなくても...(笑)』




「いや、だって......」




『襲ったりしないから(笑)』




「そうじゃなくて、撮られたりしたら...」




『気にしなくていいから。』









そう言うと少し強引に、

でも優しく腕を引っ張って隣に並んでくれた









『話してみたかったの。ずっとね、』




「ずっと？」




『うん。どんな子なのかなーと思ってて。だから、話そうよ。』









家に着くまでの間、

自己紹介から他愛もない話をして

何も知らない私に色々と教えてくれた。









"Aちゃんって呼ぶね。"


名前を呼ばれただけどくすぐったい気持ちになる。





こんな風に感じるのいつぶりだろ......。









『もっと頑張んないと。』




「どーしてですか？」




『だってAちゃん、俺達のこと知らなかったじゃん。まだまだってことだよ、』




「それは私がたまたま、」




『それでもだよ。もっともっと上を目指す。常に夢を持ってたいからね。』









軽く空を見ながら話す今市さんの横顔は

驚くほどかっこよかった。


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