One more time (２)

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-臣side-









東京に戻ってきてから次のツアー日まで

空くことなく埋まり続けるスケジュール









たまに空いた時間にはトレーニングからボイトレ

余裕があるわけもなく時間だけがすぎた。









TA「で、惚れたんだ。Aに。」




『え、ま、まぁ......。』









トレーニングの合間にTAKAHIROさんに聞かれた









TA「大事にしてやってよ。」




『まだ付き合えてませんけど。』




TA「付き合ってなくても大事に出来んじゃん。」




『まぁ、はい。』




TA「だったらそれ、もういらないよな。」









TAKAHIROさんまでも俺の左手首に目をやる。




隆二に言われてから未だに外せずにいる、それ。









TA「それ付けてる間は認めねぇからな。」




『............。』




TA「......あいつのこと傷付けるなら、ぜってぇ許さねぇから。いくら登坂でも。

それ、本当のこと言いたくねぇなら外せ。
外さねぇなら、話すか、諦めるか。

じゃないと、あいつは"それ"で傷付く。」









何も言えなかった。



"それ"と強く印象づけられたモノ。









TAKAHIROさんも隆二もわかってんだよな。


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