One more time (２)

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『見て。』






そう言って髪の毛を耳にかけて見せられたのは

あの日、私が選んだピアス









「あ、それ買ったの？」




『うん。今日からつけようと思って。』




「似合ってるよ。」




『当たり前。』




「自意識過剰。」




『うっせぇ。』









ちょっと前までこんな冗談を言い合えるなんて

思ってもいなかったー。









「でもシンプルだよね。私が選んだやつ。」




『前つけてたやつもシンプルだったけど。』




「まぁたしかに。何でも似合うっていいねー」




『よく褒めてくれんねー。今日。』




「そんなつもりないけど。それもいっつもつけてるね。」




『え？』




「ラブブレスだっけ？今、１人でつけてる人も多いじゃん。私も買おうか迷ってやめたんだよね。」









すると隣でメイクをされていた隆二と

鏡越しで目が合った









「ん？なに？」




隆「ううん、なにも。」









そして何も話さなくなった臣くんに違和感を覚えた。


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