乗り越えろ ページ8
side赤髪
Aが寝て、隣で見張っている俺。
見聞色を張り巡らせていた時、背中に悪寒が走った。
嫌な予感がする。
バッ！と振り返ると、顔を真っ青にして魘されているAの姿があった。
急いで起こそうとすると、ス、と唸り声が止まった。
嫌な予感が膨らむ。
赤髪｢おい、A？A！！起きろ！A！！｣
顔は真っ青なまま、起きたAの目には、光が写っていなかった。
死人のような目だ。
これは不味い、と声を掛けようと口を開いたが、先に話し出したのはAだった。
｢…俺は、生きて良いのか？｣
赤髪｢何があった？大丈夫か？｣
｢……夢で、何か言われた気がする…んだけど｣
何も覚えていないらしい。
こんな真っ青になるほどだ。
相当辛いことを言われたのだろう。
俺はAを強く抱き締めて、安心させるようにポン、ポン、と背中を叩いた。
赤髪｢大丈夫だ。誰もそんなこと思っちゃいねェさ。お前はちゃんと愛されてる。分かってるだろ？｣
黙って頷いたAは、何かに怯えて震えていた。
少し体が熱い。
風邪を引いているのか？
＿聞こえてきた静かな寝息に、表情が緩む。
青白かった顔も、今は赤い。
赤髪｢お前は、何を抱えてんだ？｣
悪夢だけで、あんな顔面蒼白になることなんてないはずだ。
Aは悩みを抱えている。
それも、Aにとってかなり重いものだ。
たしか、サッチと喧嘩したって言ってたな。
その時に何かあったのか？
赤髪｢生きて良いのか、か｣
本当に、何を言われたんだ。
それから数日後。
仲間達が迎えに来て、やっと船に乗れる。
Aは、体調は戻ったが、あの夜から表情がぎこちない。
特に笑顔は、苦しいと訴えているようだった。
Aの様子に異変を感じ取ったベンが、何があったのか聞いてきた。
経緯を話すと、｢俺達には何も出来ないな｣と言われてしまった。
確かに、これはAの心の問題だ。
あいつが自分で乗り越えるしかない。
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ライキ - 反応が遅れてしまい、申し訳ありません！更新ありがとうございます！！陰ながら応援させてもらってます！！これからも楽しみにしてます！ (2022年12月4日 19時) (
レス) id: c3cdfe919e (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - 哀羅さん» ありがとうございます！ (2020年11月16日 16時) (レス) id: 93b38c73d0 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 柳さん» 今、フォローさせてもらいました！！！ (2020年11月16日 7時) (レス) id: 4b111e8b4e (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - ありがとうございます！フォロバさせていただきますね！ (2020年11月15日 23時) (レス) id: 93b38c73d0 (このIDを非表示/違反報告)
哀羅(プロフ) - 明日、Twitter探してフォローさせてもらいます！ (2020年11月15日 22時) (レス) id: 11aacecd07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柳 | 作成日時：2019年10月18日 20時
