【名探偵コナン】黒ずくめの組織の下っ端

人生終了のお知らせ ページ11

｢安室さん、下の名前って何て言うのー？｣


ナイスだJK。


｢透です。安室 透｣

｢キャー！名前もイケメーン！｣

｢あははは…ありがとうございます｣


………………………………………………詰んだ。


今頭の中で人生終了のお知らせの鐘が鳴り響いている。


｢終わった…｣

｢何が？｣

｢…さっきの私の話聞いてた？坊や｣


5分くらい前の話だったんだけど？

ちゃんと話聞かないと学校で成績落ちるよ？


｢お姉さんは？｣

｢先に帰ったよ？夕飯の支度があるからーって｣

｢家そんなに近いの？じゃなきゃ小学生…ましてや低学年をおいてくなんてことしないよね普通｣

｢うん！このお店の二階なんだ！｣

｢なるほどね…｣


階段上るだけなら置いていっても問題はないか。


｢それでお姉さん！何が終わったの？｣

｢人生さ……｣

｢え｣


いやマジで。

私もう死ぬ。


｢せっかくこの米花町で平和に生きてきたのにさ…意外と楽しく生きてきたのに…｣


よし、少年。

人のプライベートに深入りした罰だ。私の一人語りに付き合ってもらうぞ。


｢偶然で人生終わるとか…ふざけてるよマジで｣

｢な、何があったの…？｣

｢実はな……………


元の上司が昇進して上司が変わったんだ｣

｢…それだけ？｣

｢それだけ｣

｢それで人生終わったの…？｣

｢終わったんだよ。信じられないのは分かる。だけど…事実なんだよ。これが現実なんだ。
まぁ、君には一生理解することのないことだけどね｣

｢結構シリアスみたいに言ってるけど上司変わっただけだよね……？｣

｢YES｣


そんな冷めた目で見るのやめて…。

私の鉄のガラスのハートが傷つく。


｢ま、ただの私の一人語り。忘れてくれ、少年｣


会計を済まし、店を出た。

後ろで少年が眼鏡を光らせているとは知らずに。

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