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第6話 ページ7
蓮「俺は柳。柳蓮二だ。精市との試合を見せてもらった。非常に興味深い」
ノートに何かを書き入れる手を休めずに、柳くんは自己紹介をした。
『ど、どうも……』
幸「今日はもう遅いから、帰ろうか。一応、入部試験はパス。あとは入部届けを出すだけだね」
顔いっぱいに広がる笑顔を残して、幸村くんは去っていった。
というわけで僕は、同じ方向だという柳くんと、二人きりで帰ることとなった。
……まさか、家が隣同士だったなんて、思いもよらなかった。
それは柳くんも同じだったようで、目を見開いて、早速ノートに書き入れていた。
『ただいま』
僕のその声に、反応するのは誰もいない。
それもそのはず、両親は海外出張。
加えて、僕は一人っ子。
おかえりと返してくれる人なんて、僕にはいないのだ。
……いつか、そんなことを言える仲間が出来たらいいな。
僕はそう思いながら、夕食の準備をし始めた。
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作者名:わかばまーく | 作成日時:2018年5月1日 20時