第20話 ページ21
幸村side
(名前)が倒れたと聞いて、俺たち立海は部屋に集合した。
一応跡部にも連絡はしておいたから、多分大丈夫だと思うんだけど、午後からは試合がある。
氷帝と立海、四天宝寺と青学。
5日間の合宿で、ほかの3校と団体戦を行う予定だそうだ。
それなのに(名前)は。
一緒にいたという仁王と柳生も、なぜ倒れたのか分からないようだ。
蓮「精市、(名前)が心配なのは分かるが、昼食に遅れるぞ」
「分かってるよ。だけど……」
蓮「俺たちがここにいても、何も出来ない。(名前)がちゃんと伝えてくれるのを、待つしかない」
そうだ、蓮二はいつも正しい。
俺たちがいくら悩んでも、(名前)が何を抱えているのかなんて、本人から聞かないと意味が無いじゃないか。
「そうだね。行こう、みんな」
俺は努めて明るく言った。
みんな落ち込んだような雰囲気だったし、丸井は特に、顔をゆがめていた。
「丸井、早く行かないとなくなるよ」
俺の言葉に、小さく頷いた丸井は、無理やり笑顔を作って立ち上がった。
丸「さーて、うまいもん食いにいこうぜぃ!」
そう言って赤也の頭をぐしゃぐしゃに撫でた。
赤「丸井先輩! やめてくださいッス!」
勢いよく部屋を出て行った丸井と赤也のおかげで、雰囲気は軽くなったような気がした。
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作者名:わかばまーく | 作成日時:2018年5月1日 20時