第18話 ページ19
外から見て、とても大きな建物だと思った。
だけど、中もとても広かった。
廊下は今まで見たことが無いほど長く、扉の数も尋常じゃない。
『お金持ちって、凄いなぁ』
仁「そうじゃのう。少なくとも、慣れるには2・3日かかるぜよ」
僕の隣には、仁王くん、そして柳生くんもいた。
比「私も最初にココに来たときは、とても戸惑いました。何せ、この広さですからね……」
目はメガネのレンズで見えないが、眉を下げる柳生さん。
仁王くんも、うんうんと何度か頷いている。
跡「ここが立海の部屋だ。自由に使いな!」
どうやら、一校につき一部屋が与えられるとのことだった。
……それにしても、広すぎるだろ。
僕たちは荷物の整理をした後、落ち着かないため合宿所内の探検をすることになった。
一人に一つずつクローゼットが用意されているなんて、どこのホテルだよ。
僕は地図を片手に、図書室に入る。
比「こんなに本があったとは……。知らなかったですね」
『僕、一日中ここにいてもいいです』
仁「なんじゃ(名前)。本、好きなんか?」
『読書はテニスの次に好きですけど』
比「お好きなジャンルは?」
『ミステリー好きですね。クリスティやドイルはよく読みます』
顔を輝かせた柳生くんと話していると、どこからかため息が聞こえた。
?「なあ。もうちょっと静かにしてくれへん……?」
いきなり聞こえた関西弁に、僕たち三人は驚いた。
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作者名:わかばまーく | 作成日時:2018年5月1日 20時