片想い 橙×黄 ページ5
学生パロ
桐山×中間 桐山side
俺は片思いをしている人がいる。高校から一緒になって、もう6年の付き合い。高校を卒業して、社会人になった俺だが今でも連絡を取り合ったりしている。
淳太君を最初見た時は絶対仲良くなれないタイプだと思った。入学してすぐ、クラスでは友達作りに俺は必死になっていた。中学からの友達もおらず、とにかく輪の中に入ろうと必死だった。でも、淳太君は違かった。休み時間は読書、自分から誰かに話しかけるわけでも無く、ただ平然と1人でいる姿に俺は嫉妬していたのだ。
それからして1ヶ月。淳太君はずっと1人だった。運動はできないが、それ以外はハイスペック。実家はお金持ち。なんの苦労もしないただの坊ちゃん。と思っていたが、本当は努力家やってん。
学校の帰り道、俺は家の用事があったため1人で下校していた。少し前には淳太君が歩いていた。当時は全然話したこともなかったが、どことなく気まずさを感じ、早歩きをして淳太君の横を通り過ぎた。そしたら、後ろの方で大きな音が鳴ったんよ。急いで後ろを振り返ると淳太君が倒れてた。
桐山「中間君、大丈夫ッ?!」
俺は慌てて淳太君に駆け寄った。
中間「…うん、大丈夫。ちょっとした貧血かな。」
明らかに顔色が悪いのに、淳太君は笑ってみせた。ゆったりと立ち上がり、俺に感謝を述べた。
中間「ありがとうな。大丈夫や。また明日な」
俺は何もいえずただゆっくりと歩いている淳太君の後ろ姿だけを見送った。
その夜、家の用事が終わり参考資料を買いに駅まで自転車で向かった。本を買い、家に帰ろうとしたらまた目の前にふらふらの淳太君がいた。
桐山「中間君。こんな夜にどないしたん?具合悪かったら寝てた方がええで」
俺は急いで駆け寄り、淳太君に優しく声をかけた。
中間「今塾が終わったんだ。もうすぐ全国模試があるから、今休むわけにもいかないから。」
俺の目をまっすぐ見て、優しく微笑む淳太君を見た瞬間に、今までの努力や肩にのしかかるプレッシャーを感じることができた。
そこから俺は淳太君の見る目が変わったんだ。淳太君が倒れないか心配で一緒に帰ったり、休み時間には少しでも気が休まってくれればと思い声をかけた。そんな3年間を過ごし、俺たちは親友になれたんだ。
もちろん喧嘩だってあったし、嫌な面も見ちゃう時もあったけど、君が笑うだけで全てを許せてしまう。
いつしか恋心に変わっていたんだ。
…俺が想いを告げたら君は受け取ってくれるかな
156人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
わか(プロフ) - bob_cute_さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです!ご期待に添えるかわかりませんが、後日談のエピソードを書かせていただきます! (2021年3月5日 7時) (レス) id: 9a62f9f41f (このIDを非表示/違反報告)
bob_cute_(プロフ) - 何気に「必要」のようなお話好きなんでまた書いて欲しいです。 (2021年3月4日 9時) (レス) id: 10fe3ed1ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:わか | 作成日時:2020年12月23日 20時