episode9 ページ10
淳太「しげ。ありがとう。」
淳太も涙を流しながら、俺を諭すように優しく話しかけてくれた。
感触はないが、きっと俺の背中を優しくさすってくれているような気がした。
しげ「…俺、何もできひんかった。ごめんな。あの2人に淳太はここにいるんだって教えてあげたかったのに。俺何もいえへんかった。」
淳太「ええねん。別にあの2人に見てもらえなくても。だって、しげが俺のこと生き返らせてくれるんやろ？」
しげ「当たり前やろ！！…淳太、絶対1人にせんからな。俺がずっと一緒におるから！」
涙を抑えることを諦め、必死に俺の心を声にした。
淳太は優しく微笑み俺を見つめていてくれた。
ただずっと、俺が泣き止むのを待っていてくれた。
＊
昨日は俺が泣き止んだ後、淳太に帰るように諭され1人家に帰った。
今日は生憎の雨。俺が屋上に通い、初めて天気が悪かった。
俺は朝の体に鞭を打ち、学校の準備を始めた。
家を出るときには、傘を2本持っていった。
流星「おはよーさん。」
後ろから流星の声が聞こえて振り返ると、照史と濱ちゃん、流星、小瀧、神山と勢揃いしていた。
照史「しげ、なんで昨日帰らへんかったん？」
濱田「せやでー！一緒に帰りたかったのに！」
2人は唇を尖らせ、文句を言ってくる。
しげ「なぁ、聞きたいことあんねんけど…」
照史「なんや、深刻な顔をして。ってやばい！あと少しで門閉められる！」
照史の声でみんながハッとした。一斉にみんな学校へ走り出した。
＊
学校につき、俺は息が上がっている中で声を必死に出した。
しげ「…ハァ、っハァ。照史…濱ちゃん、お昼屋上で食べるで。」
照史「え、今日雨やで？」
神山「ええやん！みんなで久しぶりに食べようや。」
小瀧「雨の中の屋上も風情があるで！」
濱田「みんなで食べれるの嬉しいな！」
流星「じゃぁ、お昼は屋上な！」
お昼に約束を取りつけ、すぐに照史と濱ちゃんとは別れた。
しげ「…みんなありがとう。」
俺の一言に前を歩いていた3人が後ろを振り返る。
流星「誰もしげのためやないで。俺が淳太くんと友達になりたいだけや」
小瀧「俺もあのべっぴんさんのお近づきになりたいだけや」
神山「親友の友達は、もう友達やろ？」
3人が満面の笑みで俺を見る。俺も嬉しくなり3人に飛びかかった。
しげ「お前らほんまに最高やで！！」
淳太。お前は1人やないで。1人なんかにしないし、悲しい思いもさせない。もう二度と泣いてる顔は見たくない。いつでも俺が笑わせるから。
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わか(プロフ) - たらこさん» コメントありがとうございます！そう言っていただけてすごく嬉しいです(*´-`)これからも気ままに書いていこうかと思いますので、気分が向いたら読んでくださると嬉しいです！ (2020年12月6日 22時) (
レス) id: 025c82a460 (このIDを非表示/違反報告)
たらこ(プロフ) - 初作品完結おめでとうございます！すごく素敵なお話で感動しました(;_;)そしてエセ関西弁には気付かなかったです！わか様の作品、今後も楽しみにしてます(^-^) (2020年12月6日 14時) (レス) id: ef7f81443b (このIDを非表示/違反報告)
わか(プロフ) - hinaさん» ありがとうございます！初めてのコメントすごく嬉しいです！頑張ります (2020年11月9日 22時) (レス) id: b512e4e051 (このIDを非表示/違反報告)
hina - この小説いい話ですね！更新頑張ってください！ (2020年11月6日 6時) (レス) id: 4bd133ce45 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わか | 作成日時：2020年11月3日 21時
