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五十二話_願い事 ページ20

太宰はAの頭に手を置いて撫でながら話す。




太「Aも森さんを見ているから判るだろうけど、使えない人材は切り捨てられる。其れも、残酷なやり方でね。でも、それはこの世界じゃ仕方が無いと云う言葉で済まされる」


「しかたない…」


太「誰も手を差し伸べてはくれない。絶対零度の目で見られるだけだ。じゃあ、そんな世界でどう生きていくか」


「つよくなること?」


太「そうだ。私は彼を拾ったからには彼を育て、強くさせる義務がある。裏社会に連れ込んだのだから生きていく術を教えなければならない」


「じゃあ、もっとほめてあげないの?」




太宰は首を傾げるAの頬をさすってふっと笑った。
鞭ばかりでは無く飴も与えるべきはないかとAは常に思っている。




太「あの子は突き放す事で成長する類の人間だ。現に芥川君は当初より確実に異能力のコントロールを覚え、急所を一発で叩ける様になっているからね」


「パパ…………………それ、あくたがわさんのまえでもいえばいいのに」


太「云う訳無いじゃないか。それ以上に独断行動が目に余るからね」


「ふーん」




意外にも太宰はしっかり芥川の事を考えていた。
無意味に突き放している訳では無いと。
そうなるとAに出来る事はいつか認められる日が来ればいいと願うだけだ。




太「ねぇA」


「なぁに?」


太「君が誘拐された時私は自 殺が失敗した時くらい絶望した。だから、君を放ったらかしにしていたお詫びに何か一つだけ何でも言う事を聞いてあげよう」


「なんでも?」


太「嗚呼、何でも」




何でも、文字通り何でもだ。
美味しいものが食べたい、銃が欲しい、それか自分の電車が欲しいなど。
規模は大きい。

然し、Aは何かして欲しい訳では無い。
太宰はしっかり謝った、約束通り最近は一緒に居てくれる。




「んー…いまはいい!だいじなときにとっとく!」


太「何かないのかい?何でも叶えてあげるよ」


「ない!いつかのためにとっとく!」


太「そうかい。じゃあ私はそれまで大人しく待っていよう」




太宰は諦めたようにAの要望を受け入れた。

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海蕾(サブ) - えっあ…誕生日が一緒だと!?…ありがとう(泣) (2023年4月4日 2時) (レス) id: f15a1011db (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - うり太郎さん» ベイリー可愛いですよね。良き親友になります! (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
チェリー(プロフ) - 蜂蜜檸檬さん» あら、そうなんですか? (2021年9月19日 14時) (レス) id: d942560228 (このIDを非表示/違反報告)
うり太郎(プロフ) - ベイリー・・・・・・ッ!!僕のワンダフルライフ大好きなんで嬉しいですっ!!今読み途中なんで今すぐ続き行ってきます三┏( ^o^)┛ (2021年9月15日 21時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜檸檬(プロフ) - はっ!この子誕生日が近い! (2021年7月22日 23時) (レス) id: ce5837a03d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:スワ | 作成日時:2021年3月29日 16時

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