探偵社壊滅作戦が上手くいかない件について

38話 ページ40

太宰「Aちゃんの部屋にポートマフィアの資料が置いてあるってことは…Aちゃんは、
　


　 ポートマフィアの構成員と考えるのが普通だよねぇ…」





ガチャ…





太宰「……！！」





貴「えっ…！…だ、ざいさん…どうしてここに？」





太宰(あぁ、やってしまった…まさか鉢合わせるとは…しかし、ここまで来たら…)





太宰「どうしたも何も、Aちゃんってポートマフィアの構成員でしょ？」





貴「！！ どうしてそれを…あっ…その資料ですか…」





太宰「探偵社員が次々と消えたこの事件、全てAちゃんがやったのかい？」





貴「違います！！私はやってません！……でも…
　私がポートマフィアの構成員であることは事実です…」





太宰「何故、ポートマフィアの構成員である君が探偵社へ？」





貴「首領の命令で…」





貴「私は、本当はこんなことしたくないんです！」





太宰「！！」





貴「私は小さいころに両親を亡くして、どうすればいいか分からない私を首領が拾ってくれたんです」





　「でも、今考えたらあんな所、這ってでも逃げるべきでした…」





太宰「なるほどね…Aちゃん、君はこれからどうしたい？」





貴「もう、普通に生きることはムリだと思っています。でも、もし普通に生きられることがあれば、
　探偵社の皆さんのように、誰かの役に立てることがしたいです」





太宰「じゃあ、このまま探偵社に居ればいいじゃないか」





貴「えっ…？」





太宰「今回の探偵社の事件は、Aちゃんがやったことではない、
　 なら、このまま探偵社に居ればいいんじゃないかな？」





貴「でも、探偵社の皆さんがいなくなったのはポートマフィアの仕業ですよ？
　私はそこの構成員ですよ？」





太宰「あぁ、分かっているよ。それを分かった上で君を勧誘しているんだ」





貴「本当に、いいんですか？」





太宰「あぁ、もちろん」





貴「グスッ…グスッ… はい、ありがとうございます…」

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