花びら82枚目 ページ32
レコーディングが順調に進んで、意外と早く終わってそのまま宿舎に帰って休んだ。
次の日、いつも通り学校からバンで向かってる途中でマネージャーさんに、着いたら会議室に行くぞ、と言われたので会社着いたらマネージャーさんと共に向かう事に。
会議室のドアを開けると、シヒョクさんが居た。
「あ、お久しぶりです…？」
PN「うん、久し振りだね、ほら座って？」
「失礼します…」
マネージャーさんはシヒョクさんの隣に座り、私はシヒョクさんと対面になるように座る。
PN「呼び出したのには2つ理由があるんだ、1つは今回のアルバムでのAの衣装について、もう1つはAよりもマネージャーさんに聞いて欲しい事だね」
私,MN「はい？？」
私とマネージャーさんの不思議そうな声が重なり、苦笑を浮かべたシヒョクさん。
PN「Aの家について、だね…僕が知ってるのは当たり前だけど身近な人が知ってたらフォロー入れてくれて動きやすいでしょ？」
「…まぁ」
PN「Aの家については絶対バレてはいけない事だ、君は守れるかな？」
ギュッと拳を強く握って顔を俯かせていたから、シヒョクさんの顔は分からないが、マネージャーさんを鋭い視線で見据えたのだろう。
マネージャーさんから息を呑む気配がした。
MN「…勿論です、Aがどんな家で育ったのか知っても口外しませんし、差別もしません…衝撃を受ける事はあるとは思いますが」
震えている私の拳をそっと優しく触れながら、マネージャーさんがそう言ってくれて、肩の力が抜ける。
PN「うん、分かった…とりあえず、1つ目についてだけど今回のアルバムの衣装ね」
そう切り出したので、顔を上げると裏返しにされた1つの紙を差し出された。
それを手に取って、表にして見て見たらマネージャーさんと一緒に目を見開いた。
MN「こ、これは…」
「男装、ですか？？」
PN「うん、今回はそれで挑戦してみて欲しいんだ、
「…あ、はい」
苦笑を浮かべたが、縦に頷く。
…男装、か。
1回やってみたかったんだよね。
…ちょっと楽しみかも。
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作者名：秋桜 | 作成日時：2022年8月7日 22時
