傷付いた訳ありの悪の花には愛情を 2【BTS】 (ページ4)

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花びら54枚目ページ4

今回の曲をステージで歌って踊りながら、観客席を観察しているとアンチは勿論だが、それに対抗するように私のペンも増えていて驚いた。

ステージが終わると、黄色い歓声と拍手が広がった。
会釈してから、ステージを降りるとジョングクが私の傍まで駆け寄って来た。

JK「ヌナ、ペン増えてて良かったですねっ！！」
「…そうだね」
JK「んもう！もっと喜びましょうよ！！」
「いや、ジョングクが喜んでるだけで私は嬉しいよ」

そうやって頭を撫でると、嬉しそうに笑うジョングク。

JK「じゃあヌナの分まで俺が喜びますね！！」
「ふふ、どうぞ」

年相応な笑顔が可愛くて笑いながら、ジョングクを見つめているとジョングクが優しく微笑んだ。

JK「ヌナ、表情が柔らかくなりましたね」
「え？あぁ…そうかもね、ここは家の事を忘れる事が出来るからかもね」

ジョングクが意外と私の事を見ている事に少し驚きつつも、そう答えると焦られる。

JK「え、あ、ごめんなさいっ！家の事、思い出させ、ちゃい、ましたよ、ね…？」
「え？なんで？」
JK「その…自嘲気味な笑顔に変わったので…」

申し訳なさそうに、眉の端を下げてそう言ったジョングクに驚くことしか出来ない。

…本当にこの子は、私の事をよく観察してるな。
ヤクザだとは、バレないと思うけれど…。
でも、怪しまれる可能性はあるから手首だけは見せれないな…。

なんて考えていると、私の顔を覗き込むジョングク。

JK「大丈夫ですか…？本当に、ごめんなさい…」
「え、あ、大丈夫だから…！！な、泣くなって…！！」

今度はこっちが焦る番だった。
年下を泣かせる事はある意味あったけど無いみたいな物だから、こういう時はどうすれば良いのか分からない。
焦ると出てくる、男勝りな言葉遣いはどうにも出来ないし…。

JK「泣きません…！！」
「泣きそうだから私が焦ってんだろ…もう…少しだけ屈んで？」
JK「こうですか…？」

少し屈んで貰ってから、ギュッとジョングクの頭を引き寄せるように抱き締めて背中をさする。
暫くそうしてから、少し離れる。

「…落ち着いた？」
JK「は、い…」

顔を覗き込もうとすると、両手で顔を隠される。
どうしたのか聞こうとすると、テヒョンがやって来て騒がしくなる。