傷付いた訳ありの悪の花には愛情を 2【BTS】 (ページ25)

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花びら75枚目ページ25

表情を少し和らげて、殺気を隠す。
スマホを見ればダッシュしないと間に合わない時間だった。

「やばっ！！行きますよ！！」
BTS「うんっ！！」

マネージャーさん達と途中で合流しながら、手荷物検査を受けて搭乗口までダッシュする。
何とか間に合ったけれど、座席に着いた瞬間脱力した。
目を閉じてウトウトしていると、グッと寄られた気がして目を薄らと開けるとジョングクが私の席に一緒に座ろうとしていた。

「…何してんの？」
JK「…ぬ、ヌナを抱き締めたくて…？」
「…ん、狭い…」

クルッと横向きになってジョングクに背中を向けた瞬間、抱き上げられて足の間に座らせれた。

「ぅん…？」
JK「寝るなら体重乗せて貰って良いので、今は抱き締めさせて下さい」

そう言って、後ろからギュッと抱き締められて肩に顔を埋めてきたジョングク。
ポンポンと頭を撫でてあげると、腹に回ったジョングクの腕の力が強くなった。

JK「寝ないんですか？」
「全体重預けるのは気が引けるからね…」
JK「でも眠たそうです…大丈夫ですから、俺に体重を預けて寝てて下さい」
「…ん、ごめん」

一言そう言ってから、背中を預けて目を閉じた。
すると、背中から伝わる温もりに安心して体の力が抜けていく。

JK「ヌナ、おやすみなさい…少しだけでも休んで、楽になって」
「ん……すぅ……」
JK「…そして、昨日の夜に手首見てごめんなさい、ヌナ…」

深い眠りに落ちていたら、ジョングクが私に懺悔していた事を私は知らない。

TH「ー！！」
JK「〜…」

何だか騒がしくて目を覚ますと、いつの間にか隣の席に居たテヒョンと目が合う。

「ん…？てひょな…？？ついた…？？」
TH「んーん！まだだけど、俺の方にもおいでって思って！」
「んー…しゅくしゃにかえったら、ね…」
TH「！今日一緒に寝てくれるの！？」
「ぅん…だから、ねかせて…」
TH「いひひっおやすみっ」
「ん…」

目を閉じればテヒョンが頭を優しく撫でてくれた。

…人の手って温かいんだなぁ。

そんな事を思いながら韓国に着くまで眠っていた。

JK「ヌナっ着きましたよ？」
「んー…」

ジョングクに起こされて、立ち上がって歩いて搭乗口やキャリーケースを取って外に出れば、出待ちしてくれてるARMY達に囲まれる。