傷付いた訳ありの悪の花には愛情を 2【BTS】 (ページ19)

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花びら69枚目ページ19

クッと片方の口角を上げて、ニヤリと笑ってみせると皆は一瞬目を見開いたけど、同じようにニヤリと笑った。

BTS,私「バンタンバンタンバンバンタン！！」

そうして士気を高めた後、それぞれの立ち位置につく。
目を閉じて、聞こえて来る声に耳を澄ます。

…今だけは、私に居場所を下さい。

そんな祈りをしていると時間になったようで、上がっていく。
黄色い悲鳴が響き渡り、歌い始めると静かになっていく声。
目を開けると沢山のボードがあった。

中には私に対して日本語でアンチのコメントを書いてるボードがあった。

…私の情報はあまり出してないから、日本語なんて分からないだろうと思ってボードを上げてるのだろう。

現に勉強不足の皆は日本語で書かれてる事が分からないから、少し不安そうにしてる。
だから移動している時に、少しだけアドリブとして皆の背中や肩をポンポンとする。
目があったら、少しだけ笑うと安心したのか笑顔を返してくれる。

曲が終わって軽く自己紹介する。
並んでる順でやるらしく、私は自然と最後になった。

皆の自己紹介をフォローしつつ、見守ってると私の番になった。

『こんにちは、クオズの1番上トゥミョンです、今日は楽しみましょう』

短いが日本語でそう言うと、驚きの声が上がった。

『西の方ですけど日本出身なので日本語話せますよ』

あと読めます、と言えばアンチコメントのボードが下ろされるので止める。

『だからと言って、アンチコメントのボードの人は下ろさないで下さい、皆さんの思いを私にぶつけて欲しいんです、どんなに私に対して良くない思いでもぶつけて欲しいんです…あ、でもステージだけは楽しんで下さい、私との約束です』

そう言って締めれば、拍手が起こった。
手を振って応えてから、ちょっとだけ話を皆でする。
それからも曲を披露しては話に入ったり、司会の人に少しだけ任せて、着替えをして、また曲を披露して、最後まで何とか走り抜けた。

ショーケースが大成功を収めたので、皆で(強制的に)ご飯行く事になった。
ご飯を食べる時、何故か私の両隣がナムジュンオッパとユンギオッパだった。
なんでこの2人なのか疑問に思ったけれど、いつもよりも静かにご飯を食べれたので満足だった。